熱帯夜続きで寝苦しかった夏を過ぎ、秋冬になって、寝付きやすくなったと感じている方もいるかもしれません。しかし、秋冬は意外にも睡眠障害になる方も少なくない季節なのです。今回は秋冬の睡眠の注意点についてご紹介します。

 

■ これからの季節に多い「過眠」

睡眠障害ときくと、「寝られない」不眠のイメージが強いと思いますが、眠りすぎる過眠も立派な睡眠障害。特に、普段夜十分(6時間~10時間)睡眠時間を確保しているのにもかかわらず、日中に強い眠気・集中力低下によって仕事や日常生活に支障がある……という方は、過眠症の可能性があります。

そして、この過眠症状は秋から冬にかけてよく見られることが知られています。気温や湿度といった環境面では眠りやすい秋冬ですが、日差しも徐々に弱くなり、日照時間も短くなることから、1日の体内リズムが崩れやすくなるからです。

 

■ 冬季うつ病との関係も

専門用語では季節性情動障害と呼ばれる、ある季節にのみだるさや気分の落ち込みなどがでる気分障害のひとつとして、いわゆる「冬季うつ病」があります。冬季うつ病の特徴として、過眠・過食・甘いものが無性に欲しくなる点が挙げられます。冬季うつ病は日照時間と大きなかかわりがあり、日光を浴びる時間が少なく、メラトニンと呼ばれる体内時間を調整する働きのあるホルモン分泌が不十分な状態が続くことで睡眠・覚醒のリズムが乱れることに繋がっているのです。

 

■ 日常生活でできる予防法

・生活リズムを一定にする

過眠症状が出ていると、日中の眠さでの効率低下分を夜に取り戻そうと頑張り、結果「次の日の朝起きられない」「昼間眠い」という悪循環に陥る可能性が高くなります。体内時計の乱れが起こらないよう起床・入眠時間をできる限り変えずに、朝はしっかり太陽の光を浴びることが重要です。どうしても朝起きるのが辛い場合は、部屋の照明を明るくするところから始めてみましょう。

・食事は3食規則正しく食べる

朝起きられないと朝食を抜きがちになりますが、朝食をとることで1日の活動エネルギーである血糖値が上がりますので、しっかりとりましょう。3食とるタイミングも極端に変えないことが理想です。

 

寝ても寝ても眠い状態は、過眠症の危険信号かも。症状を悪化させないように予防していきたいものです。ただ、この状態が慢性的に続くようであれば、専門家へ早めに相談してくださいね。

[執筆:浅賀 桃子(メンタル心理・キャリアカウンセラー), 2015年12月2日]

 

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