女性活躍推進が政府の成長戦略に置かれたことで、ダイバーシティ(多様性)という言葉が日本社会にだいぶ浸透してきた印象ですが、本来ダイバーシティとは、ジェンダー(性別による差)だけではなく、年齢、出身、趣味や価値観など、人が持つさまざまな要素の違いを指す大変広い概念です。ダイバーシティの中でも今年注目された言葉として“LGBT”という言葉をご存知でしょうか?

 

■ LGBTとは?

「LGBT」とは、同性愛のLesbian(レズビアン)とGay(ゲイ)、両性愛のBisexual(バイセクシュアル)、出生時に法律的/社会的に定められた自らの性別に違和感を持つTransgender(トランスジェンダー)の総称で、それぞれの頭文字をつなげた略語。日本語ではしばしば、LGBTを含めた性的マイノリティー(性的少数者)全体を指す用語としても使われます。

近年一部の先進企業では、性的指向による差別を禁じる社内規定を設けたり、性的少数者向けの就職説明会を開いたりするなど、LGBT人材を戦略的に活躍してもらおうとするとする動きも徐々に広がり始めています。

 

■ LGBT層の比率は7.6%

電通が行った「LGBT調査2015」(※)によれば、LGBT層に該当する人は7.6%、LGBT層の商品・サービス市場規模は5.94兆円とされています。この比率は3年前の調査では5.2%で、今回の増加理由について電通では、社会環境の変化や関連情報の増大によって該当者の自己認識に影響があったことなどが想定されるとしています。

欧米では多くの国で認められている同姓婚ですが、日本では、2015年初めて渋谷区で「同性パートナーシップ条例」が成立するなど、日本でもLGBT層への認知・理解は深まりつつあります。

 

■ 同性婚法制化 男性「反対」、女性「賛成」多数

2015年11月28日付の『産経ニュース』によれば、国の科学研究費助成事業(科研費)によるLGBT意識調査で同性婚を法的に認めることへの賛否について、男性の50%が反対(賛成44.8%)、女性の56.7%が賛成(反対33.8%)と回答。年代別では20~50代で賛成が反対を上回りましたが、60代と70代では反対がそれぞれ52.6%、61.4%と過半数を占め、男女別では男性が、また年齢別では年齢が上がるほど、この問題について反対意識を持っている結果となっています。価値観に対する柔軟性は、女性や若い層のほうが寛容なのかもしれません。

 

日本でもダイバーシティが本格的に広がる時代になってきています。こうした様々な個性を持った人々を理解することで、だれもが働きやすい職場づくりにつなげていきましょう。

[執筆:藤崎 葉子(キャリア アドバイザー), 2015年12月22日]

 

【参考】
※1. 電通ダイバーシティ・ラボ「LGBT調査2015」2015年4月23日
※2. 『産経ニュース』「同性婚法制化 男性「反対」、女性「賛成」多数 文科省研究グループ、LGBT意識調査」2015年11月28日
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