女性の中には産後は「文章の理解力が落ちた」「集中力が持続しない」など、能力が低下した様に感じる人がいます。ただでさえ、日中は赤ちゃんと2人きりで授乳におむつ替え、と日々ルーチンワークの積み重ね。ビジネス情報にも疎くなり、社会から断絶され取り残された様に感じる働く女性も少なくはないのです。そんな中に自身の能力低下は恐怖以外の何ものでもないかもしれません。

 

■ 産後はマルチタスク能力がアップします

ここに1999年のアメリカの実験結果があります。これは出産経験の有無でマウスを分けて行った実験で、出産経験の有るマウスは同時に複数のことをこなす「マルチタスク能力」が高いことが実証されています。さらに、妊娠・出産で分泌されるホルモンの影響で、脳の神経細胞胞が増加することも判明しています。人間の女性も同じ様な変化が起きているのではないかと研究されています(※)。

 

■ 想定外の出来事が起きることは想定内

上記研究結果はマウスの結果ですが、確かに人間の女性にも当てはまるかもしれません。赤ちゃんを見ながら、洗濯物を干したり料理をしたり。複数のことを同時進行して進めなければ育児も家事も進みません。

更に、育児と一口に言っても多岐に渡ります。そして突発的事象の連続です。赤ちゃんが突然泣き出したり、思いがけない動きをしてヒヤリとしたり、おしめ替えに失敗しそのままお風呂にかけこんだり、想定外の出来事が起きるのは想定内なのです。出産・育児を通じてマルチタスク能力が向上することも頷けます。

 

いかがですか? 産後は能力が低下せず、マルチタスク能力が向上することが実証されています。産後は疲労困憊し睡眠不足の日々が続きます。頭の働きが一時的に鈍くなってもおかしくない状況なのです。出産・育児を経て獲得したマルチタスク能力は仕事復帰時に大きな武器となります。あなたのビジネススキルもぐっと上がることでしょう。自信を持って子育てをしてくださいね。

[執筆:久保木 惠子(コーチ), 2015年12月22日]

 

【参考】
小谷博子(2009)『30才からのオメデタトレーニング』新紀元社
※写真:IYO / PIXTA、本文とは関係ありません