筆者は夫婦関係・離婚カウンセラーなので、夫婦関係があやしくなってきた方からのご相談をお受けしています。そこで日々感じているのは、「自分にできること」と「自分にはどうすることもできないこと」を分けて考えた上で、「自分にできること」に集中することの大切さです。

 

■ 夫婦関係の修復には行動が絶対不可欠

たとえば、「相手が許してくれないかもしれないから謝れない」とか「相手に拒否されるかもしれないから気持ちを伝えられない」のように、相手の出方といった「自分にはどうすることもできないこと」に気を向けてしまうと、怖くて行動が起こせなくなってしまいがちです。

確かに、目的が離婚することにある場合には、相手の出方を考えながら動くことも必要になってきますが、目的が関係の修復や改善の場合には、相手の出方といった自分にはどうすることもできないことに気持ちを向けずに、勇気を出して行動を起こすことが絶対に必要になってきます。

 

■ 大切なことは「自分にできること」にフォーカスすること

ご相談者様によっては、離婚と修復のどちらを望んでいるのかについても、「向こうが○○なら○○したいけど…」のようにおっしゃる方もいらっしゃいますが、それではある意味、相手に振り回されるのをよしとすることを自分で宣言しているようなものです。
相手がどのような意向を持っているのか、どのような出方をしてくるのかは、こちら側でコントロールできることではありません。
そのような「自分ではどうすることもできないこと」にフォーカスしても、不安や恐れが増大して動けなくなるばかり。
まず、一番大切なことは「自分がどうしたいか」「自分が今できることは何か」を感じることです。

コミュニケーションは、キャッチボールのようなもの。相手にボールを受け取って、そして投げ返してほしいのであれば、相手のタイミングに合わせたり、投げ返したくなるボールを投げたりといった工夫をする必要はありますが、こちら側にできるのはそこまでです。

投げたボールを相手が投げ返してくれるか、それとも無視されるか、それは投げてみなければ分かりません。「投げたボールをポイされるんじゃないか」といった「自分にはどうすることもできないこと」には気を向けずに、「自分にできる」ことに集中して準備ができたら、関係修復・改善のチャンスを逃がさないためにも、勇気を出してボールを投げてみましょう。

[執筆:糸瀬 彩湖(行政書士/夫婦カウンセラー), 2016年2月12日]