ここ数年で、スマートフォン(以下スマホ)の利用率が格段に増加してきています。総務省の調査結果(※1)によると、平成26年(2014年)におけるスマホ利用率は前年代の平均で62.3%。20代では94.1%、30代82.2%、40代72.9%と平均を大きく上回る結果となっています。

さて、スマホを使うことで身体の不調を訴える方も増えています。今回は「スマホ依存」による身体不調の代表格、肩こり・腰痛について取り上げます。

 

■ スマホ操作時の姿勢、意識していますか?

スマホを操作する際、画面に集中しすぎるあまり、無意識にうつむき姿勢になっていませんか? 立っているときも座っているときも、猫背姿勢になってしまいがち。その結果、肩や腰への負荷が大幅にあがってしまうのです。椅子に座る際に前かがみになっていると、通常の正しい姿勢に比べて腰への負荷が倍近くかかってしまうともいわれています。腕を支える筋肉にも影響が出ますので、必然的に肩こりにもなってしまいます。

 

■ 健康寿命にも影響が

1990年代初めに米国で開発したDALYという、疾病や障害に対する不安を勘案し調整した、いわゆる「健康寿命」があります。

2010年の日本におけるDALYs損失(健康寿命を縮める危険因子)の統計結果において、脳卒中(2位)や肺がん(6位)などを超える1位となったのが、なんと「腰痛」。長時間にわたって同じ姿勢をとったり、職場などでの心理的ストレスが影響している場合も多いとされていますが、最近ではスマホ依存によるものも少なからずあると考えられます。

 

■ 身体の不調を防ぐスマホの使い方

スマホに夢中になりすぎるあまり、身体の不調を招き、健康寿命を縮めてしまうのでは元も子もありません。スマホは今では生活必需品となっている方も多いと思いますが、できる限り身体に負担をかけない使い方を意識したいところです。

まず、スマホ操作時にはうつむき姿勢にならないよう、極力スマホを目の高さに合わせ高く持つようにしましょう。肩や首に負担がかかると、眼精疲労などそのほかの部位にも影響が出やすくなってしまいます。姿勢を改めるだけで、負担のかかり方は変わってくるものです。

さらに、特に電車や職場での休憩時間などで座りながらスマホを操作するときの姿勢にも要注意。背骨のS字カーブを崩す姿勢を長時間続けることが腰痛の元になりがちです。椅子に深く腰掛け、あごを引き背筋を伸ばすことが望ましいです。足を組んだり投げ出す姿勢は、腰への負担が大きくなりますので避けましょう。

 

スマホを使う時間を減らすこと自体はなかなか難しいかもしれませんので、毎日操作する際の姿勢・位置を意識しながら使うようにぜひ心がけてみましょう。

[執筆:浅賀 桃子(メンタル心理・キャリアカウンセラー), 2016年3月6日]

 

【参考】
※1. 『マイナビニュース』「20代のスマホ所有率は94%、SNS利用率は30代でも8割超-総務省が統計調査」2015年5月20日