「結婚生活」は他人同士がひとつ屋根の下で暮らすこと。自分勝手にきままな生活をするわけにはいきませんよね。最低限の約束を守り、多少なりとも相手に気を使わなくてはなりません。それができないとなると、仲良く共同生活を送るのはちょっと難しそうです。

 

■ どんな「家事ルール」を設けていますか?

快適な結婚生活を送るためには、ある程度のルールが必要ですが、あなたのお宅では、どんな「家事ルール」を設けていますか?

食事の時間、買い物の頻度やゴミの出し方、掃除洗濯の方法、お風呂の頻度、就寝時間、休日の過ごし方など、それぞれ家庭ごとの決まり事が存在しているのではないでしょうか。洗濯物の干し方、たたみ方に至るまで、細かく決めているお宅もあるかもしれませんね。

夫婦問題カウンセラーの筆者の印象では、共働き家庭の場合には、お夫婦二人のうち出来る方、得意な方がやる、というように自然な流れで「家事分担」が決まっていくようです。一般的には、妻が買い物と食事、洗濯掃除など。夫がゴミ捨て、風呂洗い、洗濯物をたたむ、布団の上げ下げ、日曜の買い出しなど。大まかに役割分担しているお宅が多いようです。お子さんのいない夫婦の中には、夫婦ともに残業で帰宅が遅く、買い物や食事に時間がかけられないという理由から、「食事はすべて外食」と決めているお宅もありました。

 

■ ルール通りにいかないことも

規則正しいリズムで生活できている家庭なら、きちんとした役割分担は、合理的で有益かもしれません。ですが、残業や病気、急な予定が入った場合は難しい面がありますよね。

育児中のご家庭なら、保育園・幼稚園の送迎、習い事の準備、PTA関連。さらに子どもが病気になったときの病院付き添い・預かり先の連絡や調整など、通常の家事に加え、すべきことが格段に増えてしまうので、ルール通りにはいかない事情もあります。

むしろ、「家事ルール」を決めたばかりに、「あなたは○○をしてくれなかった」「約束を守らなかった」と不満が爆発し、夫婦げんかに発展してしまうケースもあります。これでは、何のためにルールを作ったのかわかりませんよね。

 

■ 互いの「思いやり」は、ルールに勝る

ルールや約束ごとに振り回されては本末転倒です。基本はやはり、互いの「思いやり」の気持ちではないでしょうか。事後報告ではなく、「報告、連絡、相談 (ホウレンソウ)」を心がけ、事実とプロセスを明確に伝えるのがポイントです。

夫婦間のコミュニケーションを密にとり、臨機応変に対応することと、相手を思いやる気持ちがあれば、大げんかに発展することはありません。互いの「思いやり」こそ、ルールに勝るのではないでしょうか。

[執筆:渡辺 里佳(夫婦関係・離婚カウンセラー), 2016年5月15日]