筆者は、アラフォー世代以上の働く女性を中心にカウンセリングを行っています。そのなかで思うのは、40代以上の世代は、日々の生活の中で自分を最優先にすることが難しいのではないでしょうか。家庭や仕事、あるいは子どもの教育、介護などの場面では、自分のことを後回しにして誰かのために頑張っている方が多いと感じています。

彼女たちは、自分が最近「どんなことが気になっているのか」、「どんな気持ちでいるのか」と、自問自答することが少なく、自分の感情や気持ちを整理する時間さえ持てないのではないかと思います。

 

■ 自分の心と対話する時間を持つ

筆者は、他者との人間関係の基本は、まず“自分関係(R)”であると思っており、その重要性をカウンセリングを通じてお伝えしています。“自分関係(R)”とは、あるがままの自分を認めること。そのためには、自分自身の心を大切にする必要があるのです。

普段、自分の気持ちを後回しにしがちな女性にお勧めなのが、「自分の心」と対話する時間を持つこと。少しの時間でいいので、ゆったりとした姿勢で呼吸を整え、目を軽く閉じます。自分の心に向かって、「最近、どんなことが気になっているのかな。どんな気持ちでいるのかな」と問いかけてみましょう。

 

■ 出てきた感情や感覚は否定せずに味わってみる

その時、出てきた感情はすべて否定せずに受け入れてあげましょう。感情ではなく、胸がつまるような感じや肩が重くなるような身体の感覚を感じる方もいるかもしれません。この身体の感じをフォーカシングというカウンセリング技法では「フェルトセンス」と言います。

フォーカシングでは、この「フェルトセンス」に名前を付けたり、挨拶をしたり、言い分や質問をするということも行いますが、まずは、それ自体をそのまま静かに受け取り、味わってみましょう。自分の感覚を大切にする、否定せずに出てきたものは全て受け入れることは、自分を大切に扱うことです。
忙しい日々、そして自分を後回しにしてしまうような時こそ、ほんの少しの時間でもかまいません。自分の心と対話する、大切に扱う時間を持つ工夫をしてみてくださいね。

[執筆:高橋 雅美(心理カウンセラー), 2016年5月7日]