5日の「こどもの日」に合わせ、国勢調査を元に推計したデータ(※1)によれば、15歳未満の子どもの数は1605万人(4月1日現在)。前年に比べて15万人少なくなり、1950年以降で過去最低を記録したとのこと。日本の子どもの数は、過去最低更新し、35年連続の減少となっているそうです。女性の生き方に「産む」選択肢を持つのかどうか、悩ましい状況が続く中、どう自分らしい選択をしていけばよいのか考えてみました。

 

■ 無意識のうちに影響を受けるハラスメント

多くの女性の相談にのっていると、自分の人生の選択についてご本人も気づかないうちに、身近な家族や友人、もっと広くメディアの論調、社会全体の価値観などの様々な言葉からプレッシャーを受けているように感じます。まさにそうしたことが凝縮された各方面の識者の方の言葉をご紹介します。

複数の企画会社代表であり、福岡大学非常勤講師でもある中村修治氏の言葉です。

若く産んだら“若すぎる”
遅く産んだら“遅すぎる”
一人産んだら“一人だけ?”
沢山産んだら“やってける?”
一人で産んだら“父親は?”
産まなかったら“かわいそう”

中村修治氏は2年前に自身のfacebook(※2)を通して、こうした社会的なハラスメントがあると発言し、多くの共感を呼び話題となりました。

また、日本産婦人科学会専門医で、現在はポートサイド女性総合クリニック・ビバリータ院長の清水なほみ氏の言葉を紹介します。

仕事をやめたら「働くママはあんなに頑張ってるのに」
仕事を続けたら「子どもがかわいそう」
身ぎれいにしていたら「母親の自覚ある?」
おしゃれから遠ざかっていたら「きれいなママを目指そう」

このような風潮が、女性たちへのハラスメントになっているとご自身のブログで指摘しておられました。

最近では、厚労省に保育園増設の訴えに押し掛けたママたちが、海外ブランドの抱っこひもを持ち身ぎれいにしていたことで、「経済的に余裕があるのに、保育園に子どもを預けるのはおかしい」などとネット上でバッシングが発生したことも記憶に新しいところです。

 

■ ハラスメントに負けずに自分の生き方に自信を

先の総務省の調査で、筆者が1点気になったことは、各国の子どもの割合。米国19・2%、フランス18・5%、韓国14・3%、ドイツ13・1%などとなっており、人口4千万人以上の国では日本が最低の12・6%です。もちろん、各国の政策や文化の違いはあると思いますが、日本では特に、個人の生き方の多様性を主張しにくい面があるのではないでしょうか。産む、産まないの選択で悩むとき、他人からどう見られるかと気にして「本当に自分がどうしたいか」に立った選択がなかなかできていない人が多いと筆者は感じています。他人が設定した「~すべき」にとらわれず、自分の意志を見つめることを意識することも大切に。

[執筆:藤崎 葉子(キャリア アドバイザー), 2016年6月16日]

 

【参考】
※1. 『朝日新聞デジタル』「子どもの数、過去最低更新 35年連続減の1605万人」2016年5月4日
※2.中村修治氏のfacebook 2014年7月14日の投稿より引用
※3.清水なほみ氏のブログ『Dr.半熟卵のつぶやき~女性医療の現場で働く産婦人科医の日記~』より引用
※写真:PIXTA、本文とは関係ありません