人生が長期化し、男女の関係性が多様化している日本。これまでの常識と言われてきた「結婚のスタイル」も、今や大きな転換期を迎えています。今回はそんな今どき結婚事情についてお話しします。

 

■ 新しい結婚スタイルは、シェアハウス感覚

時流に合わせて、「できちゃった婚」「週末婚」「震災婚」「年の差婚」など、いろいろな言葉が誕生しましたが、夫婦問題カウンセラーの筆者が最近気になっている言葉は「共生婚」です。

結婚といえば、生涯にわたり夫婦関係を約束すること。儀式となる結婚式では、「病める時も、健やかなるときも共に助け合い」云々と、親族の前で誓いの言葉を述べますよね。夫婦で苦労と喜びを分かち合い、覚悟と責任を伴うという考え方が常識でした。

ところが、そんな結婚の常識も今や昔の話? 「共生婚」の文字を見ると、「共に生きる」という意味にもとられ、結婚生活の基本のように感じとれますが、じつは、「共同生活婚」を略した言葉なのだとか。

結婚して夫婦となり、一つ屋根の下で一緒に生活はしても、個々の生活ペースを崩すことなく、なんと、食事も一緒にとらず、セックスもなし、という、まるでシェアハウスのような共同生活のことを「共生婚」と呼んでいるのだそう。

 

■ 今後の結婚スタイルの変化に注目

相手を尊重しつつ、自分のライフスタイルも大切にする、ゆるいつながりの「共生婚」。筆者の世代からすると、「ついにここまで来たか」と言いたくなるほど、にわかに信じがたい、今どきの結婚のカタチですが、あなたはどう思いますか。

「共生婚」誕生の背景にあるのは、「結婚」に対する意識の変化です。結婚することによって、それまで自分のためだけに使えた時間とお金が自由に使えなくなる。

今の若い人たちにとって、それだけ「結婚」は面倒でリスキーな対象となっているのかもしれません。それでも、あえて「結婚」を選択するのは、結婚によって暮らしが安定したり、社会から認められたり、寂しく感じないなど、それなりのメリットがあるからでしょうか。

それにしても、セックスもない関係となると、ますます少子化高齢化が進みそうですね。今後も変化していくであろう「結婚スタイル」。どのように変わっていくのか興味深いところです。

[執筆:渡辺 里佳(夫婦関係・離婚カウンセラー), 2016年12月6日]

 

※写真:George Dolgikh / PIXTA、本文とは関係ありません