「もう年だから、難しいと思ってるんです。」

筆者がキャリアの相談を受けているときに、非常によく聞く言葉です。気持ちはよく分かりますが、この言葉を口にすることで、実はあなたの思考や行動を阻んでいることに気づいているでしょうか。
 

■ ビリーフはあなたの行動を左右する

心理学の一種であるNLP(Neuro Linguistic Programming:神経言語プログラミング)では、このように「○○に違いない」「○○が正しい」「○○すべきだ」など、客観的事実ではないのに良い悪い、正しい間違っている、の判断基準となる思い込み・信念を【ビリーフ】と言います。

人は誰しも様々なビリーフを持っており、「家を買うなら自分はこんな家がよい」「自分はラーメンならつけ麺が好きだ」「転職するなら〇〇できる仕事がいい」のように、あなたがいろいろな行動を決める時の重要な価値基準となります。これは決して悪いことではなく、むしろビリーフがなければ人は判断や決断に困ってしまいます。ですが、時にあなたの行動を制限してしまうビリーフを持ってしまうこともあります。

「年をとってからこの資格を取るのはすごく難しいに違いない」「もう年だし、この年で転職は難しい」と言ったようなビリーフがあるとどうなるでしょうか。口に出して他の人に言うこともありますが、何も言わない時でも、無意識にあなたの脳の中でこの言葉は何度も何度もきっと繰り返されるでしょう。すると、必ずしも客観的に正しいわけではないその考え方があなたの中で事実のように記憶され、「この判断に従ったほうがいいんだ」と行動を制限してしまうのです。
 

■ ビリーフは変えることができる

あなたは「もう年だから○○できない」というビリーフに従っていたいですか?

縛られたくないなら、このビリーフから離れる工夫をしましょう。次の質問を声に出して読んで、答えてみてください。

  • この考えはどんな人にも、いつでも当てはまる正しい考えでしょうか?
  • 歳に関係なく行動して何かやり遂げた人を一人も知りませんか?
  • 「でも私にはできない」と思いますか?思う場合、ずっとその考えのまま行動しないほうが後悔しないと思いますか?
  • では、このビリーフではなく、どんな信念なら力になりそうですか?
  • 例えば「年齢は関係なく、やりたいことをするのは素晴らしい」はどうでしょうか?

そして、あなたが力になりそうだと思ったビリーフを、何度も毎日口に出して言い続けてみてください。続けていくと、それがあなた自身のビリーフとなり、行動を進める助けになります。ぜひ試してみてください。

[執筆:渡部 幸(コーチ/キャリアコンサルタント), 2017年3月9日]