昨年2016年はアイドルの解散・卒業が相次いだ年でした。特に、2016年末にはSMAP解散、さらにAKBからは2014年の流行語大賞にノミネートされた「塩対応」で知名度を上げた、島崎遥香が卒業するなど大きな話題になりました。国民的グループの肩書が消え、各個人として活動をすることになるわけですが、これまでの“卒業生”の活動をみる限り現実はなかなか難しいようです。
 

■ ビートたけしが語るSMAP5名の今後

タモリ、明石家さんまと並ぶお笑い界のビッグ3として、長年にわたり芸能界で活躍しているビートたけしが、「今後SMAPで誰が生き残るのか」について語った内容が公開されました(※1)。

SMAPで生き残るのは「これからではなく、これまで何を考えていたか。自分の10年後、20年後をリアルに想像していた人だ」とし、「元SMAP」ブランドで全員が食べていけるほど甘くないと指摘しています。ビートたけし自身、漫才ブームの絶頂を経験後、ブームが下火になってからも役者や司会業、映画監督などマルチな活躍ぶりをみせていますが、常に「次はどうやって食べていくか」を考え、他の道を色々模索してきたといいます。
 

■「元○○」だけで生き残れるほど、甘くない

ビートたけしの指摘は、アイドル・芸能界に限った話ではないでしょう。筆者がキャリアカウンセリングを行う中でも、「元大手企業出身」であることを自身の「強み」として転職活動を行っている方々に出会うことがあります。

「元大手企業」に入って活躍していたことは事実かもしれません。しかし、そこで活躍していたからといって、転職先でも同様に活躍できるとは限りません。活躍できた理由が、大手企業のブランド力や組織力によるものなのか、それともその方自身の「再現力のある」スキルによるものなのかによって大きく変わります。前者の場合、「元○○」の肩書があってもその後尻すぼみになる可能性が高いといえるでしょう。
 

■ 肩書がなくなった自分に、何が残るのか

原子力事業の巨額損失で、「倒産が秒読み段階か」とも報じられている東芝。国内外に古くから名前が知れ渡る大手有名企業ですが、仮に倒産となれば、連結で19万人近い従業員が解雇される可能性があります。「大手にいるから安心」とばかりに自己研鑽を怠ると、突然会社の看板・肩書が外されたときに生き残れなくなるということにもつながりかねません。

肩書がなくなった自分に何が残るのか、何がブランドに頼らない自分自身の武器になり得るのかを、早期に考えられるかどうかがポイントになるのです。

[執筆:浅賀 桃子(メンタル心理・キャリアカウンセラー), 2017年3月30日]

 

【参考】
※1. ビートたけしが分析「SMAPでこれから誰が生き残るのか」(NEWSポストセブン 2017.1.31)

※写真:PIXTA、本文とは関係ありません