この春、会社の辞令により単身赴任の生活がスタートする人もいれば、逆に終わり家族との同居が始まる人もいます。とくに、長年単身赴任であった父親の不在は、家族もすっかり慣れてしまい、お互い新しい環境になじむにはしばらく時間がかかることも。

もちろん、父親が戻ってきたことで喜ぶ家族がいる反面、仲のよくない夫婦にとっては物理的距離があった方が両者の関係がよかったというケースもあります。

夫との同居が再開すれば、当然のことながら洗濯や食事作りなどの家事が増えます。また、休日には夫が1日家にいることもあり、今まで自由気ままに過ごしていた妻にとっては、かなりのストレスに。そして、そのしわ寄せが娘の方にくるのです。

 

■ ストレスを溜め込む母が、娘に八つ当たり

母娘関係改善カウンセラーの筆者のもとには、春はこのようなケースのご相談が増えてきます。というのは、単身赴任を終えて戻ってきた父親との同居が始まることで、母親のストレスが高まり、それによって娘もかなりの影響を受けるからです。

たとえば、仕事を終えて帰宅した娘を待ちかねていたように母親が父親の悪口を言い始める。疲れてお腹も減っているときに、そんな話は聞きたくないと思ってもそれを言うと、「お母さんの話を聞けないの?」と逆切れされる始末。

週末、外出しようとすると「あなたは自由でいいわね。私はずっとお父さんに縛られて、家にいなければいけないのだから」と嫌味を言われ、帰ってくると口をきいてくれない。気がつくと常に母親の機嫌をうかがい、娘さん本人もストレスが増して家に帰りたくない気持ちが強くなっています。

 

■ 母親のためにできること

こうしたケースではつい、夫婦仲をとりもとうと間に入って気を遣う娘さんが多いのですが、そもそもこれは夫婦の問題です。

改善するためには、まずは「最近、お母さんを見ていると心が疲れているように見えるの」といった「あなたのことが心配」というメッセージを最初に伝えます。それから、誰か信頼できる人に相談することを勧めたり、あるいは「今は夫婦カウンセリングも気軽に受けることができて気持ちがすごく楽になるみたいよ」と情報を提供するのもいいでしょう。

くれぐれも、娘さん本人がカウンセラーになるのは避けるようにしましょうね。

[執筆:横山 真香(母娘関係改善カウンセラー), 2017年4月23日]

 

※写真:PIXTA、本文とは関係ありません