新入社員が加わる季節になりました。明治安田生命が新入社員を対象に「理想の上司」アンケート調査(※1)を行い、ランキングとして紹介しています。毎年恒例となっているこのランキング結果ですが、2017年の結果を紹介しながら「求められる上司像」について考えてみたいと思います。

 
■ スポーツ選手・監督部門

このランキング常連の松岡修造さんは、2016年の1位に引き続き2017年も2位に入りました。テニス男子世界ランクトップ5入りした錦織圭選手を、ジュニア時代から育成していることでも広く知られていますね。

松岡修造さんといえば「日めくりカレンダー」が発売されるほど、発せられる言葉に力がありますが、”人の弱点を見つける天才よりも、人をほめる天才がいい”という思いがあるそうです。新入社員からも「やる気を引き出してくれそう」という点で高い評価を得ているようです。

2016年の圏外から4位にジャンプアップしたのは、青山学院大学陸上競技部監督の原晋さん。

それまで強豪校ではなかった同大学を箱根駅伝優勝まで導いた手腕の持ち主です。「ほめられ世代」「叱られることになれていない」とされる現在の20代前半の世代に対し、怒らない指導をしていることで知られています。基本的に「自己ベストを出したら(周りと比べず)しっかり評価する」「選手からの提案はよく聞き、まず肯定する。そのうえで、もし違うことを提案したいと思ったら、理由を説明した上で選手の意見を聞く」といった方針で行っているといいます。

 
■ 俳優・歌手部門

男性1位になったのは、同じく2016年は圏外だった中居正広さん。

数々の番組で司会を担当されていますが、場の作り方が抜群にうまいと感じさせられます。ゲストの話を引き出し、上手にほめる力がこのアンケートで高く評価されていることには納得です。「上手にほめる」ことがなぜ必要なのでしょうか。人は相手から認められたいという欲求を持つ生き物です。根拠がはっきりしない中でほめられても心から喜べませんが、「○○だからいいと思う」と言われれば、自分のことをみてもらえているという喜びとモチベーションにつながるものです。

2017年のランキングから3名ピックアップしましたが、「頭ごなしに叱らない」「少しでも成長したら理由をつけてほめる」「相手の話を聞く」といった点が、現代の上司に求められているように感じます。「今どきの若いものは」などといっていても仕方ありません。どのように働きかけたらいいのか‥と悩んだときはこの3名のスタンスを参考にしてみてはいかがでしょうか。

[執筆:浅賀 桃子(メンタル心理・キャリアカウンセラー), 2017年4月14日]

 

【参考】
※1. 「理想の上司」アンケート調査(明治安田生命保険相互会社 2017.02.06)

※写真:PIXTA、本文とは関係ありません