産後ママのサポートコーチをしている筆者の元には、様々なお悩みを抱えたママがカウンセリングに訪れます。中でも、妊娠、出産、そして子育てのタイミングで、親子関係の歪みを認識する女性が多く、親への怒りや憎しみゆえに子育てを辛く感じる女性が多いということです。『私がダメ母だったわけ』の著者、武嶌波さんもそのうちの1人です(※1)。

 

■ 「私がダメ母だったわけ」の場合

武嶌波さんは、娘を愛しているのにイライラが止まらない。娘と遊ぶのが辛い。すごい剣幕で娘を怒り、怖くて何も言えない娘を見て、幼少期の自分と重ね合わせるのです。良いお母さんになりたいのに、なれない。そんな自分が大嫌いで自己嫌悪に陥る日々。武嶌波さんは、娘が幼稚園の年少の頃、ふと両親への怒りを抱えていることに気が付きます。両親にはすごく感謝しているはずなのに、とショックを受けるのです。

武嶌波さんは自身の子ども時代を振り返ります。いつも不機嫌な母親の顔色を伺い、怒られないようにすごした子ども時代。スキンシップや愛情深い言葉もなく、遊んでもらった記憶もないのです。

そこで武嶌波さんは、親子関係の子育て本を読んだり、カウンセリングを受けたり、自身の傷を癒していきます。そして、自身を癒すことで、子育ても徐々に楽になっていく過程が描かれており「連鎖が薄まればよし」という最後のセリフがとても印象的でした。

 

■ 自分で自分を抱きしめよう

大人になってから、いびつな親子関係に気が付いた時に「大人なのだから、親を嫌いだなんておかしい」と自身を戒める人が多いのは事実です。

しかしながら、幸せな感情のみならず“怒り”や“憎悪”といったネガティブな感情をも受け止めることは、大人だからこそ、できることなのです。大人になった今こそ、自分を優しく抱きしめてあげませんか? あなたの中にある、愛して欲しかったのに愛してもらえなかった幼子を、抱きしめてあげませんか?

 

いかがでしょうか? 親子関係のいびつさに気が付き、幼少期の古傷が痛むのは、とても辛いことです。しかしながら、それは癒すタイミングだからです。別の言葉で言えば、今のあなたなら癒すことができるから、古傷が痛むのです。

どうしても一歩を踏み出せない、感情が暴走して苦しい等の場合は、カウンセリングを検討するといいでしょう。感情を言葉にする、それだけで不思議と楽になるものです。カウンセリングという、あなたのどんな思いもちゃんと受け止めてくれて、安心してなんでも口にできる場所があることを、覚えておいてくださいね。

[執筆:久保木 惠子(産後ママのサポートコーチ), 2017年7月10日]

 

【参考】
※1. 武嶌波(2014)『私がダメ母だったわけ』イースト・プレス
※執筆者:久保木恵子(産後ママのためのサポートコーチ)について。女性専用のカウンセリング『ボイスマルシェ』の登録カウンセラー。電話カウンセリングなので全国どこからでも利用できる、匿名で話せる、当日予約できるというボイスマルシェの特長を活かし、全国の女性たちの相談にのっている。

※写真:PIXTA、本文とは関係ありません