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リーダーへ伝えたい、長く働いていると見えなくなるもの
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リーダーへ伝えたい、長く働いていると見えなくなるもの

10年、20年と企業で働き続けると、女性もリーダーや管理職に昇進することがあります。女性活躍推進法の後押しもあり、これからは女性管理職がもっと増えてくるでしょう。しかし、リーダーや部下を持つ管理職に就いたとき、見えなくなってしまうものがあります。それは何だと思いますか?

 

■リーダーや管理職が、やがて見えなくなるもの

1つの企業で、同じ部署や同じ業務内容で働いていると、誰しもベテランになります。そして、やがてリーダーを任され、管理職へ昇進し、多くの部下を持つことがあります。その部下のなかには、入社1年目の人もいれば、若年層、次期リーダー候補のような方々がいるでしょう。

しかし、長い期間リーダーや管理職を経験すると、最初の頃には見えていたものが、見えなくなることがあります。

それは、「はじめの頃の気持ち」です。

社会人となって、右も左もわからない新人時代。 必死に業務を覚えようと思ってメモを取るも、覚えられないこともあります。2度聞いても、できなかったこともあるでしょう。

そんな時の新人の気持ちは、
・「今先輩に話しかけても良いのかな」
・「考えてみて、って言われても初めてのことだから検討もつかない」
・「またミスしてしまった。大きな声で叱られそう」
そのような気持ちを抱いているかもしれません。

 

■ メンター役でありたい、これからのリーダー

リーダーは、ずっと仕事をしてきて要領も得ているので、スムーズにできない部下を見て、イライラすることがあるかもしれません。しかし、誰しもがみな「初めて」の時があり、複雑な業務は1度聞いたり、経験したりしただけではできないことがあります。

感情的にならず、しばらくは寄り添い、そして部分部分で任せていくことで、ある日一人前に成長していくのです。ですから、リーダーが忘れてはいけないことは、「はじめての気持ち」。そして、会話の中で、主語であったり、その業務の目的などを伝えたりすることを省かないことです。

 

あなたにも、新人時代になかなか思うように上手くできないとき、ミスをしたときに、そのことを責めるのではなく、サポートしてくれた先輩や上司はいませんか。

折に触れ、そのような経験を思い出すことによって、初心に還り、自らの成長にも気づくことができます。リーダーや管理職になるということは、新人時代があり、若年層がありと、必ず通る道なのだ、ということを肝に銘じて、メンター役(相談・助言型)のようになれるリーダーが、これからの時代に求められている姿でしょう。

[執筆:久保田 一美(キャリアカウンセラー) ]

 

【参考】
※  執筆者:久保田 一美(キャリアカウンセラー) について。女性専用のカウンセリングサービス『ボイスマルシェ』の登録カウンセラー。電話カウンセリングなので全国どこからでも利用できること、匿名で話せること、当日予約できるボイスマルシェの特長を活かし、全国の女性たちのキャリア設計や働き方、ワークライフバランスの相談にのっている。

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