高齢化社会の日本で介護に関する話題はマスコミなどでも度々取り上げられています。実際の現場ではどのような人が介護をしているのでしょうか。厚生労働省の調査(※1)によると、同居している介護者の割合は61.6%。その内訳は、配偶者が26.2%、子が21.8%、子の配偶者が11.2%です。また、介護者の性別は女性が68.7%となっています。

この調査を見ると親の介護にあたっている子は2割になります。そこには様々な事情があり、母娘問題にも影響を及ぼすことがあるのです。母娘関係改善カウンセラーの筆者のもとにも次のようなご相談が寄せられています。

 

■ 施設には絶対に入れないと言う母親

栃木県在住のA子さんは祖母(母親の実母)、両親の4人暮らし。A子さんは会社員ですが、両親は農業を営んでおり、忙しい日々を送っています。ここ数年、祖母は体調を崩していたのですが介護を必要とするようになりました。そこで、祖母の世話をどうするのか相談するため、母の妹二人がやってきました。農繁期など忙しい母親には祖母の介護は無理だと心配するのですが、母親は「自分がやる」と言い張るというのです。

3人姉妹の長女である母親は、世間体を気にする性格で親を施設に入れるなんてとんでもないと思っています。

 

■ 介護は予想以上に大変、振り回される娘

介護が始まると予想以上に大変で、A子さんが祖母の世話をすることもたびたびでした。母親も体力的にきついらしく、時には祖母に声を荒げることも……。そんな母親を見るのがつらいのでA子さんは施設入所を検討したらと母に言うのですが、その提案は頑なに拒まれます。さらに、A子さんが休日外出すると母親の機嫌が悪くなるため、なるべく家にいるようになりました。

また、母親は妹達には「私が世話してやっている」と恩着せがましく言うため、だんだん足が遠のくことに。意地で介護をしているような母親に、これ以上振り回されるのはごめんだとA子さんは言います。

こうしたケースでは、A子さん一人で母親と対峙するより、父親や叔母達も巻き込んで母親と話し合いを重ねることが大事です。さらに何よりも重要なのは祖母の気持ち。娘に怒鳴られても自宅がよいのか、気持ちを確認しつつ一方でケアマネさんとの連絡も密にして、今後、他に取りうる具体的な手段について情報収集し、母親への説得を続けてみてはいかがでしょう。

[執筆:横山 真香(母娘関係改善カウンセラー), 2017年7月20日]

 

【参考】
※執筆者:横山 真香(母娘関係改善カウンセラー)について。女性専用のカウンセリング『ボイスマルシェ』の登録カウンセラー。電話カウンセリングなので全国どこからでも利用できる、匿名で話せる、当日予約できるというボイスマルシェの特長を活かし、全国の女性たちから寄せられる母娘関係の相談にのっている。
※写真:PIXTA、本文とは関係ありません