法律の改正により、2018年の所得から税金の配偶者控除の上限などの内容が大きく変更になります。今回は、この改正を知って、自分の働き方を見直すことが必要かどうか、考えるのに役立つ情報をキャリアコンサルタントの筆者よりお伝えします。

 

■ 配偶者控除はどのように変わるのか

まず、大きく変化するのは、配偶者控除の上限の金額です。扶養に入っている配偶者の年収103万円までの税金の控除、いわゆる「103万円の壁」が、「150万円」までに見直しされることとなりました。今まで、配偶者の扶養に入っているからとパート収入が年間103万円を超えないように、11月くらいになると仕事を入れないように調整するなどの工夫をしていた人は、年間150万円を超えないようにすればよいということになります。

ただし、配偶者の収入による制限が新たに設けられるため、注意が必要です。今までは、夫の年収がいくらであっても、扶養に入り配偶者控除を受けることができました。ですが、これからは年収1220万円、または合計の所得金額が1000万円を超える人は、控除を受けることができなくなります。また、これは税金についての控除です。2016年以降は、年収130万円を超えるとパートの仕事であっても社会保険に入らなければならなくなっており、所得から保険料が差し引かれます。条件によっては106万円を超えると加入が必要な場合もありますので、自分の勤務している時間数や、月収、働いている事業所の規模などもよく確認し把握しておきましょう。

 

■どんな働き方を選択するか、将来を見据えて考えよう

では、この改正を踏まえて、あなたはどのように働いていくことを選びますか? 短い期間の収入でどれが得か、損か、考えるやり方もありますが、ぜひ、20年先、30年先の長い人生の表を作ってみることをお勧めします。

今あなたが扶養の範囲内で働いている場合は、来年から年収150万円までを目指すかどうかがまず鍵になりますよね。配偶者の年収や2人の合計年収は高い制限を超えていないとして、150万円ギリギリまで働き、社会保険に加入するほうを選びたいですか? または、税金を少し払っても収入がプラスになるであろう、年収170万円以上の仕事も考えますか?

状況によっては、就職活動が必要、今の勤務先ではない環境に移る必要も出てくるかもしれません。その結果、仕事のスキルが向上することもあるでしょうし、長く続けられるやりがいも得られるかもしれません。子どもが大きくなってフルタイムの仕事に復帰したいと考えるのであれば、できるだけ続けられる仕事を今のうちに探しておくのも1つの方法でしょう。税金のことのみではなく、社会保険加入、自分のスキルなど全体的にキャリアの見直しを考えてみてはいかがでしょうか。

[執筆:渡部 幸(コーチ/キャリアコンサルタント), 2017年8月30日]

 

【参考】
※執筆者:渡部 幸(コーチ/キャリアコンサルタント)について。女性専用のカウンセリング『ボイスマルシェ』の登録カウンセラー。電話カウンセリングなので全国どこからでも利用できる、匿名で話せる、当日予約できるというボイスマルシェの特長を活かし、全国の女性たちの転職や仕事の相談にのっている。

※写真:PIXTA、本文とは関係ありません