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孫の世話が生きがいの実母、どうすれば手伝いを断れる?
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孫の世話が生きがいの実母、どうすれば手伝いを断れる?

敬老の日に、祖父母に日頃の感謝を込めてプレゼントを贈った方もいるかもしれませんね。孫の面倒を見てくれているから、という理由もあるでしょう。一方で祖父や祖母は孫の世話をどのように考えているのでしょうか。

2015年に実施された第一生命のアンケートによると、「(祖父母)を頼ってよいし(孫の世話を)を引き受けるべき」に賛同すると答えた祖父は14.8%に対し、祖母は20%という結果。女親の方が、孫の世話に積極的な傾向が伺えます(※1)。

とくに、育児経験のある実母に子供を預けやすいのは当然かもしれません。しかし、祖母による孫の世話が過剰になると、感謝の気持ちより心の負担になるケースもあります。

母娘関係改善カウンセラーの筆者のところに寄せられるご相談では、過剰に孫の世話を焼く実母への悩みも多いのです。

 

■ 感謝の気持ちをもてないことへの罪悪感

神奈川県に夫と4歳の娘と暮らすB子さん(28歳・フリーランス)の例です。B子さんには、徒歩15分のところに両親が暮らす実家があります。B子さんの娘は幼稚園に通っていますが、送迎で間に合わないときや、休日に仕事が入ったときなど実母に世話を頼むことがあります。

しかし、B子さんが負担に思うのは、実母が頼んだこと以上に関わってくること。例えば、幼稚園のお迎えだけを頼んだのに、夕食作りや衣替えまでされてしまったこともありました。他人が聞けば羨ましい話ですが、B子さんにとっては、冷蔵庫にある献立を予定していたし、不要な服の整理もあるから、衣替え自分でやる予定だったのです。

実母のほうは、頼まれなくても先に察して実行するのが良いと思い込んでおり、娘が感謝して当然と考えているようです。しかしB子さんにしてみれば、実母のやる事は時に有難迷惑と感じ、一方で、そんなふうに悪く思うのはいけないと罪悪感につながってしまうのです。

 

■ 実母に過剰に介入されないために…

B子さんのようなケースで実母にたびたび介入されるような場合は、お子さんをなるべく実家で預かってもらうようにした方がベターです。娘さんの家で実母と子どもが留守番をしていると、何かと目がいき、つい手を出してしまうことが考えられます。また、経済的な負担とはなりますが、場合によってはシッターの依頼も検討しましょう。実母に頼る回数を減らすことで、過度な介入を防ぐようにしてください。

[執筆:横山 真香(母娘関係改善カウンセラー)]

 

【参考】
※文中の事例は、相談者様の同意を頂いたうえで紹介しております。

※1. 第一生命株式会社, ニュースリリース「全国の孫がいる 55~74 歳の男女 1,000 名に聞いた『祖父母による孫育て支援の実態と意識』~孫の面倒をみた経験をもつ人の約8割が「娘や息子のためには引き受けるべき」~」, 2015年6月22日

※執筆者:横山 真香(母娘関係改善カウンセラー)について。女性専用のカウンセリング『ボイスマルシェ』の登録カウンセラー。電話カウンセリングなので全国どこからでも利用できる、匿名で話せる、当日予約できるというボイスマルシェの特長を活かし、全国の女性たちから寄せられる母娘関係の相談にのっている。
※「母娘関係を改善!母へのモヤモヤ、原因と改善セッション」-横山真香(母娘関係改善カウンセラー)

※写真:PIXTA、本文とは関係ありません

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