フランスは、”愛”をとても大切にするお国柄。パートナーとのスキンシップはもちろん、夫婦の営みを決して疎かにはしない愛重視の国です

 

■ 日本と大きく異なるラブ大国フランス

フランスと比較すると、日本はかなりの割合で夫婦がセックスレス(※特別な事情がないにもかかわらず、カップルの合意した性交あるいはセクシュアル・コンタクトが1ヶ月以上ないこと)関係にあるという報告もあがっています。

スキンシップやセックスを恥ずかしがったり、面倒だと感じたり、マンネリ化など、さまざまな理由が挙げられますが、フランスに度々留学しホームステイしている筆者の知り合いによると、フランスでは、セックスレスはまず考えられず、すぐさま「離婚」に繋がりかねないほどの重大案件なのだそう。

 

■フランスで定着しつつある「PACS(パックス)」

そんな愛重視のフランスで、最近流行っているのが、「PACS(パックス)」という制度です。通称PACS(パックス、仏:Pacte Civil de Solidarité)。日本ではあまり耳馴染みのない言葉ですが、あなたはご存知ですか?

正式には、民事連帯契約(みんじれんたいけいやく)といい、1999年にフランスの民法改正により制定されました。(フランス民法第515-1条)。性別に関係なく,成年に達した二人の個人の間で安定した持続的共同生活を営むために交わされる契約のことです。

そもそもは、同性カップルのために誕生した制度のようですが、現在は異性同士の利用が多いそうです。また、フランスは、離婚成立まで時間も費用もかかり、簡単には離婚できないという事情もあるようです。

 

■オフィシャルな関係として認められる

「PACS(パックス)」とは、税金や社会保障など、法的権利などが享受できるのが特徴。婚姻より規則が緩く、籍を入れなくても独身世帯とはみなされず、完全にオフィシャルな関係となります。いかにも、自由恋愛を謳歌するフランスらしい制度といえます。

メリットとしてまとめると以下の通り。

  • 裁判所が管理し、夫婦として認められる。
  • 自分の姓が名乗れる。
  • 宣誓の必要がない。
  • 一方からの申し立てで契約解消できる。(離婚となった場合の弁護士裁判費用・煩雑な手続きなどのリスクが少ない)

など。ただし、人によっては、簡単に関係解消できる点がデメリットといえるかもしれません。

 

フランスをはじめ欧州各国で「PACS(パックス)」が主流となりつつあるこの制度。結婚の在り方に変化が見られるようになった日本にもいずれ定着する日がやってくるのか、とても興味深いところです。

[執筆:渡辺 里佳(夫婦関係・離婚カウンセラー), 2017年11月18日]

 

【参考】

※PACSについて:在フランス日本国大使館HPより
※  執筆者:渡辺里佳(夫婦関係・離婚カウンセラー)について。女性専用のカウンセリングサービス『ボイスマルシェ』の登録カウンセラー。電話カウンセリングなので全国どこからでも利用できる、匿名で話せる、当日予約できるというボイスマルシェの特長を活かし、全国の女性たちの夫婦問題・離婚の相談にのっている。
「離婚に迷う方のための、初めての夫婦カウンセリング」-渡辺里佳(夫婦関係・離婚カウンセラー)
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※写真:PIXTA、本文とは関係ありません