社会人経験が増えてくると「会社の将来のために次の部署で経験を増やしてほしい」と会社から打診を受けるものです。でも、ゼネラリストは目指してないし今の仕事が楽しいからこのまま専門職として極めたい、と考える女性も多いことでしょう。
そこで今回は、今の時代に求められるゼネラリストとスペシャリストについて考えてみたいと思います。

 

◆“ただのゼネラリスト”はいらない!?

かつては、様々な部署や職種を広く浅く経験し会社のことに精通している人材が重宝がられました。そういう人が会社に貢献し、出世してきました。けれども、経済悪化等で終身雇用も難しくなった現代では、転職の際に「ある会社での広く浅い経験」が他の企業では通用しないという現象が起こっているのです。

だからといって、スペシャリストを目指したほうがいいのかというと、そうとも言えません。専門職も数年後は価値がない職種になる可能性や、他の企業では応用が利かない可能性もあるからです。
それでは一体、何を目指していけばいいのでしょうか?

 

◆これからの時代、目指したいのは「連続専門職」

『ワークシフト』の著者リンダ・グラットン(※)によると、これからは新しいスペシャリストを目指す時代が来ると言われています。
ポイントはふたつ。ひとつめは、ある専門分野を極めたら他の専門職との交流を深め、さらに自分の専門分野を進化させていくということ。そしてもうひとつは、自分で複数の専門分野を極めていくということです。「華麗なる転身」と呼ばれる、ある分野で極めていた方が違う分野に転身しそこでも極めるという事例はわりとよく聞きますよね。特にふたつめのポイントは、今後大きなカギになると思います。もう少し詳しく見ていきましょう。

 

◆「連続専門職」とは?

著書では企業幹部から作家へ転身した例や、株式ブローカーから企業経営者へ転身し、さらにコラムニスト・女優へ転身した人の例などが紹介されています。「仕事を転々」ではなく「華麗な転身」と感じる理由は、最初にキャリアの軸となる専門技能を持ちそれを極め活躍しているからです。そして次の職でも同じように活躍し続けます。新しい技能の習得の際にも、前職のように高い技術を取得しスキルを極め実績を上げる。その繰り返しが「連続専門職」なのです。

 

では、連続専門職を目指すためには具体的にどうすればよいのでしょうか。後編で掘り下げて考えていきたいと思います。

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【参考】

リンダ・グラットン(2012)『ワークシフト―孤独と貧困から自由になる働き方の未来図』プレジデント社