将来の不妊リスクに備えて、若いうちに元気な卵子を保存する!?

そんな発想を「卵活」と題して、『AERA』8/5号に特集が組まれていました。今回は、晩婚・晩産時代の女性の自己防衛として興味深い「卵子保存」について考えてみましょう!

 

■ 卵子老化情報の波紋

昨年、NHKスペシャルで「産みたいのに産めない~卵子老化の衝撃~」が放送されて以降、卵子老化や不妊についての話題がメディアで一気に増えています。そんな影響の一つとして、AERA取材によれば、結婚相談所でも35歳以上の女性は子どもができにくいという先入観をもたれるため、どんなにキレイでも男性からにオファーは減るとのこと。

また、最終的には取りやめになりましたが、政府も「女性手帳」を10代から配布して「妊娠適齢期」を知らせようとしました。筆者が仕事で関わる企業の女性向けキャリア研修でも、「妊娠適齢期」の資料を要望されるケースが出てきています。

 

■ 卵子を凍結して仕事に打ち込む!?

そんな中、仕事に打ち込んでいる間に「妊娠適齢期」を過ぎ、産みたい時に産めなくならないように、若いうちにの卵子の凍結保存を検討する女性が増えているというのです! AERAでは、卵子や卵巣の凍結保存をコーディネイトする団体のセミナーに集まった都心で働く女性たちを取材。その多くは出産の見通しの立たない独身女性で、施術の詳細や費用などの情報を必用としています。結果の出ない不妊治療にお金をかけるより、若いうちに卵子を凍結して出産の確立を高めることにお金を使うほうがスマート、との参加者のコメントに筆者も複雑な気分がしました。

 

■ 「34歳はセーフ、35歳はアウト」は大きな勘違い

『卵子老化の真実』の著者で日本で唯一の出産専門ジャーナリスト河合蘭氏によると、今、「卵子の老化」と不妊をめぐる3つの勘違いがあるといいます。

・誤解1. 女性は卵子が老化し始めたら、もう産めない
→卵子の老化は長い年月をかけて少しずつ進行します。

・誤解2. 卵子は35歳を過ぎると急激に老化し始める
→妊娠力は少しずつ低下するもの。変わり目の年齢としては37~38歳と考える医師が多数。

・誤解3. 精子は老化しない
→精子バンクに精子を提供するドナー男性にも年齢制限があります。

筆者も試しに夫に「何歳までが妊娠に適しているか知ってる?」と尋ねたところ、即座に「35歳過ぎはNG!」と回答が。ちなみに筆者が出産したのは36歳ですが…。

 

■ 日常のケアから始める「卵活」

とはいえ、いきなり卵子凍結はハードルが高い!という方には、日常ケアの第一歩として「基礎体温測定」があります。体温を知るだけでは、卵子の老化度合いまではわかりませんが、体温の上下で排卵しているのかどうかの予想はできます。体温の乱れや生理不順があれば、初めてではためらいがちな婦人科受診の決意にもつながります。独身時代から卵子老化対策だけでなく、体調管理の一つとして「基礎体温測定」で一歩を踏み出しましょう!

[執筆:藤崎 葉子(キャリア アドバイザー)]

 

【参考】

『AERA』2013年8/5号, 朝日新聞出版
河合蘭(2013)『卵子老化の真実』文藝春秋