家庭科が男女必修になって20年になったことをご存知でしょうか?(※)その教育を最初に受けた世代も30代半ばと成長し、今では職場の実務担当者として活躍するようになりました。結婚、子育て期に入っても男女ともに家事や育児を協力しているというカップルも増えているのではないでしょうか。そのような家庭科男女必修世代と40代以上の世代には微妙な価値観の違いがあります。そこで今回は職場で出来事を通して、お互いの価値観の違いについて考えてみましょう。

 

■ 新人の仕事にも微妙な男女差がある

新入社員の仕事として、お客様のご案内業務を任されることがあります。飲物をお客様にお出ししていたら先輩から「男性にお茶出しさせてごめんね」と言われて新人たちが驚いた、という声を聞くことがあります。

かわいそう?! どうしてなのでしょう?

ご案内やお飲物をだすことはビジネスマナーも身に付き、勉強になる仕事です。「男性のお客様には女性から出したほうが」という理由もナンセンスでしょう。かつては企業へのお客様は男性中心でしたが、今は女性のお客様も増えました。

 

■ 家事の分担に驚かれる

「料理は結構つくりますよ」「洗濯は私が担当なんですよ」などと話すと、「そんなに奥さんにやらされてるのね」と先輩たちに言われて困った、という声も聞きます。

「やらされている」のではなくて「自らやっている」からなのです。料理を作ることで段取り力が上がる、洗濯やアイロンを極めている等と家事を楽しんでいる男性も多いものです。

 

■ 育児をやりすぎと心配される

パパが子供の保育園送迎を担当したり、参観日に参加する風景もよく見るようになりました。夫婦で調整してやっていることなのに、「ふつう、ママがやるんじゃないの?」「そこまでやって大変ね」と先輩に言われて困る、というケースもこともあります。

40代以上の世代は「女性が働き続けるには男性の協力が必須」「職場で男女の違いをなくしてほしい」と言うものの、いざ協力的な男性の姿を見ると素直に受け入れられないことがあるのです。それは受けていた教育の違いでもあったのですね。

様々な世代が働く職場では、まずお互いの違いを知り、歩み寄ることが大切なのですね。

[執筆:島谷 美奈子(キャリアコンサルタント) ]

 

【参考】

※ 「1993年から中学校、1994年から高等学校で家庭科の男女共修が実施
家庭科で保育や介護 男性も家事「当たり前」に」、2013年6月12日、『日経サプリ』