冒頭から私事ですが、去年、男児を出産してから気になっていることがあります。それは、どうも第一子の女児を出産したときと様子が違うこと。まず産後の体力回復に倍以上の時間がかかり、仕事に復帰後も無理がきかなくなりました。私なりにその原因を「第一子の時よりも年齢を重ねているし、上の子のお世話もあるからかな?」と理解していたのですが、私より高齢で出産した姉妹をもつママ達からは「二人目のほうが楽だけど?」という回答が大半を占めます。「ひょっとして男の子のほうが大変なの?」という漠然とした疑問の答えが、ついに明らかになりました。

 

■ 男児を出産をするとママの寿命が短くなる!

最近のフィンランドの研究に興味深いものがあります。それは、「男児を産んで育てると、母親の寿命が縮まる」というもの。17世紀から20世紀に産まれてきた約17,500人の赤ちゃんの性別とその両親の寿命を調べたところ、男児を産んだママの寿命が、女児を産んだママより短いことがわかったというのです。しかも男児を産んだ数が多いほどより寿命が短くなっているといいます。一方で、女児を産んだママはその出産数にかかわらず寿命への影響がなく、またパパはどちらの性別の子供がいても寿命が短くなることはなかったそうです。

 

■ その理由は?

なぜ男児を産むとママの寿命が縮まったのでしょう? それはママが男児を体に宿った時から始まるといいます。

妊娠中、胎児が男性としての機能を備えていくために大量のテストステロン(男性ホルモン)を浴びるのですが、この時にママもこのホルモンを大量に浴び、母体の免疫機能を老化させるというのです。更に、平均的に男の胎児のほうが体重が重くなり、分娩時のママへの負荷もより大きくなることも原因と考えられます。

 

■ 生まれてきた後も苦労は続く

産まれてきた後も、男の子は育児負荷がかかります。男の子のほうが、嘔吐、下痢、小児ぜんそく等の病気が多いことは共通認識となっています。生まれてくる赤ちゃんが、女の子より男の子の人数が少し多いのは、男の子の方が育ちにくい理由があるからだといわれています。

それだけでなく、男性ホルモンの影響で、男の子は活発で攻撃的な性質をもって生まれがち。ダイナミックに動くものを好み、興味がヒトよりモノに向き、なかなか生活の自立に向かわず、いつまでも手がかかるのも男の子の特徴だといわれています。

 

「妊娠中から母体を老化させ、出産ダメージも大きく、産後も育てにくい」と三拍子揃う男の子ですが、「た、大変すぎる」と敬遠しないで。手がかかる分、愛情も倍以上。自分と全く違う性の子供を育てることで、人間関係形成の幅も広がるように思います。パパの育児参加が活発になってきた時代。うまく男親と役割を分担することで、負担を軽減することができるかもしれません。そもそも自分の寿命が短くなっても「産んでよかった」と思ってしまうのが母親なんですけどね。

[執筆:マキコ・アサエダ(産後ライフプランナー)]

 

【参考】

『The Telegraph』 26 Feb 2013 「Why giving birth to sons could be bad for your health」