今年6月、九州大の縄田健悟講師(社会心理学)が、「血液型と性格の関連性に科学的根拠はない」という研究結果を日本心理学会の機関誌『心理学研究』にて発表(※)。7月頃からニュースでも話題になり、目にした方も多いのでは? 今回は、血液型と性格の話をしたいと思います。

 

■ 日米1万人以上を調査し、関連性はないと結論

縄田講師の研究は、2004年~2005年に日米の1万人以上を対象にした生活の嗜好に関する意識調査が元になっています。調査データに回答者に血液型が記載されていたことから、血液型による性格傾向を調査したそう。その結果、「楽しみは後にとっておきたい」「子供の将来が気にかかる」など計68項目の質問のうち、血液型による差があったのは3項目のみ。そのため縄田講師は「血液型と性格は無関連」と結論付けました。

血液型と性格の関連性に、科学的な根拠はない――。なるほどと思うも半面、個人レベルでは友人知人の行動に「●型っぽい」と感じることはありませんか? 血液型による性格傾向は、本当に無いのでしょうか?

 

■ 「几帳面」な自分を再発見

例えば、「几帳面」という性格描写について考えてみましょう。

自分自身における「几帳面」な点を思い出してみると、「ノートの取り方がキレイ」「毎日、部屋掃除している」「少しでもネイルがはがれていると気になる」など、程度の差はあれ誰にでも几帳面な部分はあるはずです。この時、自分が「A型」だと、やっぱり「A型だから几帳面なのよね」という認識になってしまうのです。

でも実はこの場合は、自分の「几帳面」な部分を見ているだけなのですよね。「少しでもネイルがはがれていると気になる」と思う人でも、自分の部屋は散らかったままかもしれませんし…。

 

■ バーナム効果に注目

前述のような思い込みは、心理学では「バーナム効果」と言います。「バーナム効果」とは、誰にでも該当するような一般的な性格を表す描写を、自分だけに当てはまる正確なものだと捉えてしまう心理現象のこと。

「バーナム効果」だと思って自分の行動を振り返ると、「几帳面」に限らず、「遅刻しやすい」「自己中心的」「おおざっぱ」「二面性がある」など、それぞれの血液型の特徴といわれる内容について、少なからず自分自身にも当てはまる部分がありませんか?

 

日本においては、飲み会などで盛り上がる話題のひとつである“血液型”。楽しい話題程度ならいいですが、血液型による差別や相手を不快にさせる発言は、「ブラッドタイプ(血液型)・ハラスメント」として問題になることも。●型だから、という決めつけには要注意です!

[執筆:嘉納 夢子, 2014年7月27日]

 

【参考】
『YOMIURI Online』「血液型と性格「関連なし」…日米1万人超を調査」2014年07月19日