一般社団法人ペットフード協会によると(※1)、13歳以上の犬は超高齢犬とされますが、2013年の調査では平均寿命は14歳と高齢化。犬の世界でも介護が必要とされているそうです。筆者の大切な飼い犬も最期のひと月は家族の誰かが傍らで介護をし、19歳での大往生でした。

老犬介護の現状と心構えについて、実体験も交えてお伝えします。本文では「老犬」に統一していますが、ご自身のペットの種類に読み替えてください。

 

■ ある日はじまる「老犬介護」

飼い主の体力の衰えや仕事が多忙で手がかけられなくなる等で、老犬介護サービスの需要は拡大。2013年9月改正の動物愛護管理法による「動物を最期まで適切に飼育する義務」(※2) にも対応した、老犬ホームや滞在型ケア施設が最近注目されています。

施設を利用する前には、施設見学と犬達の様子を確認することが大切。それだけでなく、次の項目の検討も必要です。

  • 都道府県登録の第1種動物取扱業の確認
  • 飼育環境
  • 毎月の必要経費
  • 医療内容やマンパワーの充実度
  • スタッフの対応

 

■ 最期まで家族

「この子にとって私は最期まで良い飼い主だったか?」。これは筆者のカウンセリングルームでのペットロスの飼い主さんの言葉です。老犬介護は飼い犬が弱る前、飼い主が精神的にもタフな時が考え始め時です。預ける際も人間の都合だけではなく、老犬が環境変化に耐えられる体力があるか獣医師に相談の上、決定しましょう。

私達は核家族化のもと人間の死に遭遇する機会は減り、親の介護の前にペットの命が弱って消えていくことを体験します。それは、人間も命を紡いでいる動物の一種であると教えられる時間です。老犬介護は施設に預けて時間の限り訪問する、またはサービスも併用し自宅でと、飼い主の状況や考え方によって様々な選択肢がありますが、求められるのは最期まで責任を持つこと。

寿命を全うすべく、老化や病に立ち向かっている小さな動物達。飼い主として寂しさ・悲しみも受け止めながら、人生の先輩から生命の尊厳を学ばせていただくという覚悟が大切ですね。

[執筆:桜井まどか(心理カウンセラー), 2014年9月6日]

 

【参考】
※1. 『読売新聞』「生活調べ隊 犬の介護サービス広がる」2014年8月26日
※2. 環境省自然環境局「動物愛護管理法」2013年9月施行 改正動物愛護管理法