政府の女性活躍推進策のひとつとして「指導的地位に占める女性の割を2020年には30%まで増やす」という方針が掲げられています。この追い風により、管理職に就く女性は増えるでしょう。筆者は、女性専用のオンライン・カウンセリングサービスを運営している関係で、働く人の「悩み」に関心があります。今回は、管理職の悩みについて考えてみました。

 

■ 管理職の悩み1位は意外にも…!?

人材サービスの株式会社VSNが、全国20~50代の管理職の男女を対象に行った『管理職者の意識調査』(※1)によれば、回答者の悩みの1位は「上司やトップが身勝手な課題を押し付けてくる」こと。これは男女とも1位で、全体では27.3%の人がこの悩みを選んでいます。さらに女性管理職の場合の悩みは、2位が「強いリーダーシップがとれない」、3位が「一番の問題点を相手に対してなかなか注意できない」となっており、上司としての部下への接し方を模索している様子がうかがえます。

ところで、1位になっている「上司やトップが身勝手な課題を押し付けてくる」ですが、これは管理職(中間管理職)だからこその悩みというよりも、上司を持つビジネスパーソンなら誰しもが一度は感じたことのある悩みかもしれませんね。

 

■ 上司やトップからの無茶振りに悩まされないために

「上司やトップが身勝手な課題を押し付けてくる」という悩み。“無茶振り”とも言える、上司のこの困った行動に対して、「嫌な上司だな」とネガティブになるのではなく、むしろポジティブになれる考え方を見つけました。

『PRESIDENT』の記事(※2)に登場する、JAL顧客マーケティング本部の南良樹さんは、上司からの無茶振りは、「こいつならやれるだろう」という上司からの“期待”であると語ります。2009年、2010年、2012年、2013年の4回、日本航空は「定時到着率世界第一位」の認定を受けています。この取り組みを担当したのが、南さん。南さんは2010年にこの任務を課されるまでは、ずっと空港の現場勤務で本社プロジェクトは初。当初は「大変なところに配属されてしまった」と無茶振りだったことを振り返りつつ、上司からの期待だと前向きに捉えて仕事に取組み、成果を出したのです。

 

“自分は期待されている”と思ったら、上司やトップからの無茶振りも少しだけ嬉しくなりませんか? 無理難題を押し付けてくるのは、上司やトップに限った話ではありません。取引先、お客様、そしてプライベートでは夫や子供や親も。あなたに難しいお願いをしてくるとき、相手はあなたに期待をしているのです。「期待してくれて、ありがとう!」と思える域に達したら、きっとあなたはもう次のステージに入っています。

[執筆:菅野彩子, 2014年10月27日]

 

【参考】
※1. 株式会社VSN プレスリリース「管理職者の意識調査」2014年10月22日
※2. 『PRESIDENT』2014年11月3日号「エラくなる男の秘密8篇―上司からの無茶ぶりにどう対応すべきか」pp.53