昨年度の小中学生の不登校は12万人で、前年より7,000人も増えているそうですが、最近その原因として睡眠障害が注目されているそうです。1月8日放送の『NHKクローズアップ現代』(※1)ではこのことを詳しく取り上げ、現代の子どもの生活と睡眠時間の問題点について指摘。いったいどういうことなのか、ご紹介したいと思います。

 

■ 短すぎる日本の子どもの睡眠時間

子どもの成長期に必要な睡眠時間は、小学生では10~11時間、中高生では8.5~9.5時間必要(※2)といわれていますが、小学校高学年の睡眠時間の調査では8時間未満が30%以上、10時間以上寝ている子はわずか4%と、諸外国に比べて非常に低いそうです(※3)。

それは大人にも言えることで、OECD(経済協力開発機構)が2011年に行った国際比較調査(※4)のうち、各国の15歳~64歳の男女の睡眠時間を比較すると、日本人は男性・女性ともに睡眠時間が最も短いという結果に。大人の生活習慣が子どもの睡眠にも影響を及ぼしているとして、専門家も警鐘を鳴らしています。

 

■ 起きたくても起きられない

では、子どもが睡眠不足の状態を続けているとどうなってしまうのでしょうか? 『NHKクローズアップ現代』では、朝いくら起こされても体がいうことを聞かず、起こされていることはわかっていても声を出すこともできない状態のお子さんが紹介されており、筆者も衝撃を受けました。

これは、怠惰な気持ちから来るものではなく、医師から「概日リズム睡眠障害」という診断を受けていました。ひどい場合は入院して生活リズムを改善しないと学校に通うことができなくなり、不登校になってしまう事例も増えているとのことです。

 

■ 「眠育」で生活改善

現代の子供は、小学生のころから習い事、TVやゲーム等で寝る時間が遅く、中学生になってさらに学習塾や部活が加わり、もっと睡眠時間が減ることも。それによって、勉強も部活も頑張っている子ほど、このような症状が出てしまう傾向があるそうです。

地域や学校によっては子どもの睡眠障害を防ごうと生活リズムのチェックや睡眠の指導を行うなど、「眠育」に力を入れ始めています。ママが働いていると、早い夕食、早い就寝という生活リズムが作りづらいもの。筆者もご多分に漏れず、子どもの就寝が22時をまわることも。働くママほどそのリスクを知って、生活習慣には気をつけたいものですね。

[執筆:藤崎 葉子(キャリア アドバイザー), 2015年1月25日]

 

【参考】
※1. 『NHKクローズアップ現代』「不登校12万人のかげで」
※2. 『All About』「子どもの眠りが危ない!第一人者が語る子どもの睡眠」坪田聡
※3. 額田成(2004)『子どもの身長を伸ばすためにできること―小児科専門医が教える食事と生活習慣』PHP研究所
※4. 総務省統計局より「日本人の睡眠に関する統計データ」

※写真:(c) Tyler Olson / 123RF.COM、本文とは関係ありません