■ 忘れたくても…母親の愚痴で思い出す受験の失敗

入試シーズンもそろそろ終盤を迎え、受験生にとっては悲喜こもごもの季節。桜咲く、はたまた散るか。社会人となり受験の思い出が遠くになりつつあっても、合格したときの喜び、または失敗したときのどん底につき落とされたような気持ちがずっと記憶に残ることもあります。とくに苦い経験をした場合、忘れようとしてもわざわざそれを思い出させる原因となっているのが、未だに受験の失敗をなじる母親の存在。「あの学校に受かってさえいれば」「親戚や同級生の親と合わす顔がなかった」と母親から愚痴を言われたところで、時間を巻き戻すことは不可能です。

 

■ 見過ごせない「受験うつ」の影響

学歴偏重の日本では、子供に高学歴を望む親が多いのは事実です。子供の方でも親の価値観を受けいれて受験勉強にまい進するのですが、プレッシャーに押しつぶされそうになることも。 近年、受験シーズンに思考力や集中力が低下し、無気力、悲観、孤独などを感じる「受験うつ」が増加していることがクローズアップされるようになりました。

2013年10月、医療法人社団 翔友会が運営する新宿メンタルクリニックが、受験期の“うつ”に関するインターネット調査(10・20代の男女400人を対象)を実施(※)。それによれば、うつの症状を感じたことがあるという割合は76%という数字が出ています。これは結果いかんによっては、さらなる深刻なケースに発展することも考えられるのではないでしょうか。

例えば、いつまでも劣等感を持っていたり自分を責めることは、受験うつを引きずってしまうことになります。社会人になった今でも、受験シーズンが到来すると何となく胸が苦しくなる、また母親の同じ愚痴が繰り返されるといった状況の人は要注意。そのような方は、母親には「親戚や知人に自慢話ができなくてごめんね」と言ってみましょう。一番大事なのは、受験に失敗してもそれをどうやって乗り越えてきたかということ。そして、今こんなに頑張っている自分自身を認めることです。

[執筆:真香(母娘関係改善カウンセラー), 2015年2月23日]

 

【参考】
※ 医療法人社団 翔友会 新宿メンタルクリニック「「受験うつ」受験生の76%が症状あり」2013年11月5日