スーパー「ダイエー」が食分野に特化した新店舗「フードスタイルストア」の1号店を東京・赤羽に6月20日にオープン、食品売り場を店舗の3~4割と従来店舗より広くとっているのが特徴となっています。

中内功元会長によって築き上げられ、日本の流通業をリードする時代もあったこのダイエーですが、長らく続いた売上低迷もあり、2015年1月にイオンの完全子会社となりました。会社は残るものの、「ダイエー」という屋号自体は、2018年度末に店舗から完全消滅する見通しです。ダイエーの不調原因は様々報道されておりますので詳細は省きますが、ひとつには経営の舵取りが間違った方向に進んでいるときに、忠告する人が周りにいない「イエスマン経営」が災いしたと言われています。

 

■自分では気づいていない自分への気づき

あなたは、「ジョハリの窓」という概念をご存知でしょうか? 心理学者ジョセフとハリーとが考案した概念で、2人の名前から「ジョハリの窓」と名付けられました。自分が知っているかどうかを横軸に、他人が知っているかどうかを縦軸にとり、4つの窓に分類して理解するという、心理学でよく使われるモデルです。このモデルは、自己理解および他者とのコミュニケーションをスムーズにさせるために役立ちます。

4つの窓とは、以下のように定義づけられています。

  • 1. 自分も他人も知っている「解放の窓」
  • 2. 自分は知っていて、他人は知らない「秘密の窓」
  • 3. 自分は知らず、他人は知っている「盲点の窓」
  • 4. 自分も他人も知らない「未知の窓」

 

■ イエスマン経営に不足していたもの

この4つの窓の合計面積は一定であることから、(3)の「盲点の窓」を小さくするためには、(1)の「解放の窓」を大きくする必要があります。

イエスマン経営では、この(3)の「盲目の窓」を小さくすることができなかったと考えることができるでしょう。自分では思ってもみなかったような厳しい指摘、忠告に耳を傾け、受け入れることによって①の「解放の窓」が大きくなるのです。

経営に限らず、「自分のことは自分が一番よく分かっている」と決めつけることなく、他者からの気づきに真摯に対応することこそが、自己成長のカギになると筆者は考えています。

[執筆:浅賀 桃子(メンタル心理・キャリアカウンセラー), 2015年7月9日]