アメリカでベストセラーとなった『フランス人は10着しか服を持たない~パリで学んだ“暮らしの質”を高める秘訣~』(※1)は、カリフォルニアガールが パリに半年間住んで、シックな暮らし方や女性としての生き方について学んだ体験記です。昨年秋に日本でも出版され今、若い女性を中心に日本でも各書店で売れ筋上位となっています。さて、どんなコツがあるのでしょうか?

 

■ 物質主義に踊らされる生活に違和感は無い?

“こんまり”こと、近藤麻理恵さんの『人生がときめく片付けの魔法』(※2)の英語版はアメリカでベストセラーになり、さらに他の国でも出版され、やはり売れ行き好調だそうですが、日本に限らずモノが豊かになり過ぎた国では、自分の持ち物を厳選し、本当の「豊かさ」とは何かを考える時期にきているのかもしれません。

この『フランス人は10着しか服を持たない』の本でも、当時アメリカ人の典型的な女子大生だった著者のジェニファーは、たくんさんの服を持ち、しょっちゅうおやつを食べ、流行や自分の体形を気にしている一人の女性でした。しかし、半年間パリの元貴族のご家庭でその暮らし方や生き方をみた彼女は、その価値観やポリシーに衝撃を受けます。

特別な装いを除いて、季節ごとに本当に10着程度しかワードローブを持たず、控えめだけれど服を始め、髪型やおしゃれに関する物にちゃんと女性らしさを意識し、姿勢や運動、食べる物の選び方などできるだけ無駄を省く暮らし方。最近、自分の服と娘の服で溢れかえるクローゼットに辟易としている筆者も非常に身につまされる思いがしました。

 

■ 本当の女らしさとは?

ジェニファーがお世話になったパリのホストファミリーの奥様は「マダム・シック」と表現され、そのマダムの持つ女らしさは、ジェニファーが考えるアメリカでの女らしさのイメージ、例えば豊胸や付け爪や髪のエクステといったものではなく、さりげないメイクや服装で表現するものでした。そして、何よりマダムは姿勢が美しく、いつも堂々としていて自信にあふれていたといいます。

マダムの他にも彼女に出会ったフランス女性達は、自信があって自然体、自分の果たすべき役割を淡々としかし優雅にこなし、生活の何かに不満をもってイライラしていることは無く、とても幸せそうに見えたそうです。

 

自分をよく知って、自信を持ち、自分のスタイルを貫いて自信をもって日常を過ごすこと。まさにこの流れは筆者の女性向けキャリアデザイン研修でも盛り込んでいる内容だったので、その本質が同じことに驚きました。高級料理を食べ、たくさん買い物をして得られる幸せもいいけれど、日常を至福の状態にすることの大切さをパリの生き方から学んでみませんか?

[執筆:藤崎 葉子(キャリア アドバイザー), 2015年9月17日]

 

【参考】
※1. ジェニファー・L・スコット(2014)『フランス人は10着しか服を持たない~パリで学んだ“暮らしの質”を高める秘訣~』大和書房
※2. 近藤麻里絵(2010)『人生がときめく片付けの魔法』サンマーク出版
※写真:Ekaterina Pokrovsky / 123RF.COM、本文とは関係ありません