仕事をするなら、働きがいのある会社で働きたい! きっと多くの人がそう思うはず。
日経ビジネス2013年1月28日号(※1)に、GPTW社の「働きがいのある会社」ランキングの結果(※2)が紹介されています。あなたが注目している企業は、ランクインしていますか?
■そもそも、「働きがい」とはなにか
GPTW社では、「働きがい」という抽象的な概念を、次の5つの指標で分析しています。
- 信用
- 尊敬
- 公正
- 連帯感
- 誇り
例えば、「信用」という指標では、“経営・管理層は言うこととやることが一致しているか”など、企業への信頼を測ります。「尊敬」という指標では、“単なる従業員ではなく、人として大切に扱ってくれるか“という一個人としての自分への尊厳がキーとなっています。
設問を見ていくと、従業員と雇用主という無機質な関係性では、「働きがい」は醸成されにくいことがわかります。
■日本の働きがいのある会社、トップ10
従業員250名以上の大企業のランキングは、以下のとおり。2011年から3年連続で首位のグーグルや、常に上位のPlan・Do・Seeやワークスアプリケーションズなど、ほぼ顔ぶれは変わりません。日本マイクロソフトは2011年調査では6位でしたが、今年は2位に浮上しました。
1位 グーグル
2位 日本マイクロソフト
3位 Plan・Do・See
4位 ワークスアプリケーションズ
5位 サイバーエージェント
6位 アメリカン・エキスプレス(※3)
7位 ザ・リッツ・カールトン東京
8位 トレンドマイクロ
9位 三幸グループ
10位 ディスコ
■ちなみに、女性の活躍は? 管理職割合を見てみると…
日本では、「2020年までに指導的地位に占める女性の割合を30%まで増やす」ということが政府発表で掲げられています(※4)。総論でいうと、日本における女性の管理職割合はまだ8.7%(※5)と低い状態ですが、実は上記のトップ10のうち女性の管理職割合が30%を超えている企業が2社ありました。
1社は、リッツ・カールトン東京で女性管理職割合が30%。サービス業ですから、比較的納得のいく数字です。もう1社は、アメリカン・エキスプレスで女性管理職割合はなんと42%。営業職が多いそうですが、女性の活躍がうかがえます。
「働きがい」という言葉だけだと少し抽象的な議論になってしまいますが、具体的な指標や設問で分析することで、支持される企業のポイントがみえてきます。今後、就職先や転職先を探す際に、ひとつの指標として参考にするのもいいかもしれません。
【参考】
(※1)『日経ビジネス』2013年1月28日号
(※2)2013年発表『働きがいのある会社ランキング』Great Place to Work (R) Institute Japan
(※3)アメリカン・エキスプレス・インターナショナル、アメリカン・エキスプレス・ジャパンを含む
(※4)平成17年閣議決定「男女共同参画基本計画」PDF
(※5)『女性管理職比率、8.7%に上昇。11年度厚労省調査』日本経済新聞2012年7月25日