花粉症の方には気の重いこの季節。
さらに頭を重くさせるつもりはないのですが、「家計の悩み」は多かれ少なかれどのご家庭にもあるもの。特に共働き夫婦の場合、意外と見落としがちな落とし穴が…。そんなことを実感したある事例をご紹介したいと思います。
■ 家計簿は女性がつけるもの?
先日、家計簿アプリを使った支出管理についてコラム(※)を書いたのですが、記事の中でご紹介したスマホアプリを今年から使いはじめたという男性からこんなエピソードを教えてもらいました。
彼は、もともと料理や掃除といった家事分担もこなしている、まめな男性です。奥様が早朝から深夜までの不規則な仕事に変わったため、時間に余裕のある彼が家計管理を任せられたそう。事務職の彼は、家計簿付けをさほど手間に感じなかったようです。それどころか、これまでしなかった家計支出を把握することで、買い物の無理・ムダに意識が向くようになり、自然にムダ使いが減ってきたとのこと。家計全体を見渡せる安心感も同時に手にすることができたようです。
当然のことですが、家計簿はそもそも主婦がつけると決まっているわけではありません。実際、ご主人が奥さまのレシートまで預かって家計簿をつけ、上手に家計の切り盛りをなさっているお家もあります。夫婦それぞれ得意分野があると思います。苦手な家事は思い切ってパートナーに任せてしまうのも、家事ストレスから解放されるコツかもしれませんね。
■ 共稼ぎに多い「3つのお財布型」の欠点
共稼ぎ世帯に多い家計管理のスタイルとして、夫と妻それぞれの財布と家計用の財布という“3つのお財布型”があります。このスタイルのもっとも大きな欠点は、家計収支の全体像が見えないこと。
特に収入が高い場合、いざとなったら互いのポケットマネーから一時的に支出することができてしまうため、互いの財布の中身を追求しあうことはあまりありません。ところが、収入が増えない(減った)となるとそうはいかなくなります。いずれ互いの財布を含めた家計全体の見直しが必要に。
「お給料が下がって、今まで通りお金を出すのはもう無理!!
あなたの方がお給料が高いんだから、ねぇ、ちょっとなんとかならないかしら?」
なんて悲鳴を上げることになりかねません。
■ 財布をまとめると家計に一体感が!?
家計の足りない分は、どう補填すればいいのでしょうか? 互いの財布の中身がブラックボックス状態では話し合いもできません。まずは、それぞれの支出額を把握する必要性が生まれます。
働く女性は家庭の細々したことを考えたり処理するのが苦手な方が多く、一方男性は仕事で数字を使って説明・分析するのに手慣れているという傾向にあります。いったん自分の仕事だと認識すれば、男性のほうが苦もなく家計簿をつけることができるのかもしれません。
バラバラだった家計を一本化することには大きなメリットがあります。
1.互いの目を意識するので、浪費がしにくくなる
2.家計の現状や貯蓄目標などを共有することで、節約にやらされ感がなくなる
将来の住宅購入や教育費を視野に入れた筋肉質な家計管理ができれば、二馬力だけに貯蓄ペースもぐ~んとアップするおまけ付き!
「ピンチはチャンス」と言いますが、収入が大きく目減りしないうちが、まさに家計改善のチャンスです。夫婦それぞれの得意分野を家計管理に活かしてみませんか?
【参考】
※楽天の保険ニュース&リサーチ「スマホでまず1ヶ月、家計簿データはこう活かす」