未婚率が上昇している、35歳から卵子が老化する、単身で暮らす女性の3人にひとりが「貧困」(※1)である…。
独身アラサー、結婚の予定はないけどいつかはしたい、でも彼氏はいない、という女性にとっては耳が痛いといいますか、精神的に追いつめられそうになるようなニュースやデータが飛び交う昨今。私も他人事ではなく、なんとかしなきゃと気持ちばかりが焦ってしまう今日このごろです。
そこで今回は、ニッセイ基礎研究所のデータ(※2)を参考にしながら、最近の未婚事情について考えていきたいと思います。
■意外にも「いずれ結婚するつもり」の男女は全体の8割以上
これだけ未婚化している中で、調査対象となった20代・30代男女の8割以上が「いずれ結婚するつもり」なのだそう! 「ある程度の年齢まできたら結婚するつもり」と答えている人も男女ともに50%台後半という結果になっています。ある程度の年齢って、一体いつ!? という疑問もありますが、とにもかくにも、意外と結婚願望のある人は多いということが判明。
だったら…もっと結婚する人が増えてもいいはず! そう思いませんか?
■20代後半以降から、「適当な相手に巡り会わない」ことが理由の上位に
具体的に未婚の理由についてみてみると、20代前半までは男女ともに「まだ若すぎる」がいちばんの理由に。これが20代後半以降になると、「適当な相手に巡り会わない」ことがトップに挙げられるようになります。また、20代前半と違う特徴として、「自由さ・気楽さを失いたくない」という意見が男女ともに多くなり、男性はさらに「結婚資金が足りない」ことも理由として挙がっています。
“適当な相手”に巡り会えれば結婚するけれど、そうじゃなかったら自由気ままで生きていたい、と考えている人が多いのでしょうか。そもそも適当な相手って、む、難しい…。本当は既に出会っていてもそれに気づけないまま、誰にせかされるわけでもなくいつのまにかこの年齢に…という人も案外多いかもしれませんね。
■「年収300万円の壁」は本当にあった!?
男女関係なく働く時代になっているものの、結婚するとなるとやはり男性の方が「家計」を意識するようです。女性の専業主婦志向が高まっているとも言われる中で、その傾向はより強まるかも!?
収入が増えにくい昨今、将来の収入増を見通せなくなっていることが結婚を考える際の大きな壁になっているようです。最近は非正規雇用で働く男性が以前より増えていることもあり、その傾向は強まりつつあります。
ニッセイ基礎研究所の調査データによると、年収300万円未満の男性の既婚率は1割に満たない一方、300万円以上400万円未満では25%を超えます。年収300万円がひとつのバロメーターとなっていると見ることができそうです。
確かに、周囲の独身女性にも「年収がある程度ないと結婚はムリ!」と断言している人が何人もいます。そういう声をどこからともなく聞いてしまうと、男性にとってはさらに結婚を切り出しにくくなってしまうかもしれませんね。でも、逆転の発想で、自分のキャリアをしっかり築きたい女性にとってはむしろ共働きを結婚の条件にできる良いチャンスと捉えることもできそうです。
それにしても、どうやったら男性から“適切な相手”と見なされるようになるんでしょうね…。ここが解消されると次に進める、という人が多い気がしますが、うむむ、これは奥が深いぞ!
【参考】
(※1)NHKあさイチ「サイレントプア 声なき女性の貧困」
(※2)ニッセイ基礎研究所(2012年)「若年層の結婚観〜未婚化・晩婚化の一方で若者たちは結婚を望んでいる」