前編では、ただのゼネラリストも不要のワケとこれからは新スペシャリストとして、専門技能極め、次の職へ移っても活躍を続ける「連続専門職」を目指すことについてお話ししました。
そこで後編では、私たちが「連続専門職」を目指すためにの3つのポイントをお伝えします。
◆これから伸びる分野で専門性を磨く
『ワークシフト』の著書リンダ・グラットン氏によると、未来で価値が高まる分野を選ぶことがまず重要なのだそうです。これから伸びることが予測される分野の中から、今回はふたつご紹介します。
- 「生命科学・健康」
寿命が延びいくつになっても健康でいたいと考える方は増えています。アンチエイジングという言葉が浸透したのはこの数年ではないでしょうか。高齢になっても働き続ける方も増える未来、さらに関心は高まるはずです。
- 「創造性・イノベーション」
個性を発揮し、お互いが楽しみながら効果的に仕事ができる「クリエイティブな仕事のやりかた」が注目を浴びています。ワールドカフェやフューチャーセンターなど会議のやり方一つとっても様々なやり方が試されています。クリエイティブな仕事に就いていた人だけでなく、あらゆる人が創造性を発揮して働く時代になるのです。
◆ひとつの分野で極めた後も、他の分野への移行も視野に入れる
ある分野で技能を極めた後、安心するのではなく次へ進むことも大切です。自分の強みをさらに活かすための方法を考えるのです。新しい技能をプラスして習熟度を高めたり、今までの分野から卒業し新しい分野に挑戦したり、他の方の技能も取り入れて新たな分野を作り出すこともあるでしょう。現状からの脱皮や移行を恐れず行動することで自分の能力を高めることができ、活躍につながるのです。
◆まず、今できることは
まずは、現在の仕事を極めましょう。周囲の期待以上の実績を出す、オリジナリティをプラスして自分しかできない仕事を創り上げる、周囲を巻き込んで規模が大きい仕事をするなど、「習熟」を目指してみるのです。職場や職種を変えずに、まず今の自分ができることで極めてみる。そこから連続専門性への道が始まります。
【関連記事】
※「女のキャリア論【前編】ゼネラリストかスペシャリストか」
※「35歳以上の転職は難しい? 明暗を分ける●●にご注意!」
【参考】
※リンダ・グラットン(2012)『ワークシフト―孤独と貧困から自由になる働き方の未来図』プレジデント社