妊活を円滑に、夫婦が協力し合いながら進めるためには良いコミュニケーションが欠かせません。
前回は、我が家の体験例をもとに、一見うまくできていると思われがちな夫婦のコミュニケーションの中にも「ズレ」を生んでしまう思わぬ落とし穴が潜んでいることをお伝えしました。
今回は、その原因を解き明かすべく、妻と夫のそれぞれの言い分を明確にし、2人の間に生じたズレを深堀りしていきたいと思います。
■妻の言い分
- フルタイム勤務をしながら、うまく調整して頑張っている
- まずはその努力を分かってほしい、認めてほしい
- 検査結果を聞くより先に、「頑張ったね」と労いの一言がほしかった
■夫の言い分
- 現段階で男性側の出番は少ないからこそ、妻を精一杯応援しようとしている
- 妻の検査の日はせめて早く帰宅しようとスケジュールを調整した
- 出来る範囲で応援しようと自分なりに努力しているのを分かってほしい
いかがでしょうか?
決してどちらが正しいということはありません。お互いに「自分は頑張っている!」と思っているからこそ、相手に「分かってほしい」「認めてほしい」と感じているようです。
では、なぜすれ違いが生じるのでしょうか?
そもそも、妊活は頑張ればいいというものではありません。とはいえ、焦りや不安が多いだけに、気持ちが前のめりになってしまいがち。実は、その”前のめり”が命取り。「私は頑張ってるのに!」「俺だって頑張ってる!」とついつい「自分の押しつけ」になってしまいます。
残念ながら、子どもをつくるという点において、男女の役割はまったく異なります。「畑と種」に例えられる通り、畑づくりは時間と労力がかかります。不妊検査や不妊治療も、どうしても女性の方が検査項目が多くなり、気持ちの差を生みやすくなってしまいます。決して女性の方が辛いということではなく、男性には男性の心の葛藤が多々あるのです。
事例に話を戻してみると、妻は夫に対し、早く帰ってきてくれたことに感謝の気持ちを伝え、その上で自分がどれだけ辛かったかを話せば、夫はきっと労ってくれたはずです。同様に夫も妻に、まずは「お疲れさま」と伝えていれば、ここまで妻の気持ちを落胆させずに済んだかもしれません。
ほんの小さなことがきっかけでズレが生じる夫婦関係。難しいと思われるかもしれませんが、私は、妊活中のコミュニケーションを丁寧にすることで、人生を通して夫婦関係がもっと円満に、その後の人生も変わってくると思うのです。
次編ではいよいよ、円満な夫婦関係をつくる6つのヒントをお伝えします!
[執筆:渡辺 さちこ]
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