■ 全国の神社パワーが大集結
今、東京国立博物館で行われている「大神社展」(6月2日(日)まで)はご覧になりましたか?
全国の神社から終結した宝物が沢山展示されており、国宝・重要文化財併せて160点もの美術品が集結しています。
伊勢神宮の第62回式年遷宮が今年行なわれるのを機に、神社本庁をはじめ、日本全国の神社の全面的な協力を得て、神社の宝物や日本の神々に関する文化財が総合的に展示されているので圧巻ですよ!
■ 展覧会がもっと楽しくなる、観覧の視点
興味はあるけれど、神社から終結した宝物ってなんだか難しそう……。そんな方には、展覧会を身近に感じ、もっと楽しめる視点をご紹介したいと思います。
古来、日本人は自然のなかに、人知を超えたものを感じ、山、岩、木など自然物の中に神を見出だし、畏れ敬ってきました。自然のなかに神の存在を感じ取るってとっても不思議で感受性が豊かですよね。八百万の神々はそうした日本人の信仰心が育んできたとても貴重な神様たちなんですね。でも、一方で神様を自然物からより身近な存在に映す工夫も多く行なわれてきました。たとえば、神様の装束や食器類などの調度品を奉納という形で造ってきたこと。
やがて、それは仏教の仏像の影響を受けて、神様を像として祀り始められました。それが神像です。神像は仏像とも違って、人間に近いお姿をしています。
威厳に満ちたまなざしの「男神」、豊穣の微笑みを湛える「女神」、愛くるしさを秘めた「童形神」、神社をお守りする「武装神」、神と仏の融合「僧形神」など、ほんとうは目に見えない神様が、様ざまな形になって表わされています。
こんな神様を見逃すことはもったいない!是非とも大集合した神像のなかから、日本人の秘めたパワーを見出だしてはいかがでしょうか?
[執筆:夢違い(YUMECHIGAI)]
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【参考】
※東京国立博物館「国宝 大神社展」