世界的に進む出産年齢の高齢化。その背景には、女性の社会進出と生殖技術向上があることは周知の事実。日本でも、ついに第一子出産平均年齢が30.1歳(H12年)と、はじめて30代に突入しました。
これを読んでいる女性の方の中にも「いつかは子供がほしいけど、30過ぎて結婚もこれからだし、大丈夫かしら?」と思っている方もいらっしゃるのでは? そんな女性に知ってほしいのが、年下の男性と結婚して、40歳で出産するというライフプラン。思いきり仕事をして結婚をして出産をする、そんな欲張りな人生はどうでしょうか。(※ここでいう40歳というのはあくまで目安で、妊娠にはかなりの個人差があることがわかっています)
■ 「35歳リミット説」のウソとホント
”女性の出産年齢のリミットは35歳”という説をよく耳にします。しかし、この35歳という数字は、あまり根拠がありません。最近知られてきた「AMH検査」という、卵子の在庫を調べる検査結果によれば、30代では年齢と卵子の在庫数との間に、相関関係がみられなかったといいます。つまり、妊娠できるかどうかは、個人差が大きいのです。ですから、自分の妊娠力を知り、それに合ったライフプランを策定することには意味があると思います。(※ただし検査も目安でしかなく、全ての方におすすめというわけではありません)
■ ソーシャル適齢期
20代で出産すると、社会に出てやっと仕事を覚えてきた時期に、産休・育休で1~2年のブランクが。その後、育児のため時短勤務になれば、ビジネス的な損失期間が長くなり、その後のキャリアに大きな影響があることは否めません。ある程度、社会的なポジションが安定してきた年齢で結婚&出産というのは、ある意味で適齢期なのかもしれません。
仕事に復帰をした場合でも、スキルを身に付けた女性であれば、自分の裁量で仕事をマネジメントすることができ、育児に必要な時間を確保しやすくなります。一方、若くして出産し、復帰後も誰かの管理下で仕事をする場合は、なかなか思い切り仕事をすることができず、先輩社員や本人が困難を感じることが多くなるとか。その違いは、求められる仕事の量と質が違うからです。
■ 育児スキルが高い
ロンドン大学の調査によると、40代のママから生まれた子供(9カ月~5才児)は、5才までの語彙の発達が早く、怪我や病院にかかりにくく、社会性・感情面での問題が少なく、肥満リスクも少ないことが明らかにされました。40代の母親は若い母親に比べて、人生経験が豊かで、収入面でも安定し、穏やかに育児にとりくめたからだろうといわれています。
高齢での出産・育児も、沢山のメリットがあるのです。ただし、高齢であることが良いことだらけではありません。後編ではデメリットの部分も考察しつつ、年下婚をおススメする理由について言及したいと思います。
[執筆:マキコ・アサエダ(産後ライフプランナー)]
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【参考】
※MailOnline 「Children born to older women have a better start in life, claims study」