安倍政権の成長戦略により女性活躍推進が叫ばれる中、確実に女性管理職の登用が増えつつあります。ただでさえ注目される女性管理職、日頃の言動がまさか男性部下へのセクハラいわゆる「逆セクハラ」になっていないかについて、働くハイキャリア女性はご用心ください!
■ 法律改正で男性に対するセクハラも対象に!
2007年4月1日から改正男女雇用機会均等法が施行され、企業に対してセクシュアル・ハラスメント対策が強化されましたが、中でも改正の大きなポイントとなったのが「男性に対するセクハラが対象となった」点です(改正均等法第11条)。厚労省によると、2012年度に都道府県が受け付けたセクハラ相談は女性からが5,838件、男性からは549件(※1)女性が減少傾向にある一方、男性は数は少ないもののほぼ横ばいで、減っていないのが現状です。
■ 逆セクハラとなる言動は?
では、とんな言動が逆セクハラとなってしまうのでしょうか?
- 男性社員に向かって「男のくせに根性がない」と言う
- 「男の子」「僕」「おじさん」など人格を認めないような呼び方をすること
- 性的なうわさをたてたり、からかいの対象とすること
- 身体に不必要に接触すること
- 食事やデートにしつこく誘うこと
- カラオケでデュエットを強要すること
どんな行為がセクハラに当たるかについては、「一般的な男性(女性)の立場に立ってそういう言動を受けた場合に嫌な気持ちになるかどうか」が基本スタンス。抗議・抵抗がなかったからといってセクハラがなかったとはいえないので要注意です! 心配な方は東京都が発行する「セクシュアルハラスメント防止ハンドブック」をご参照ください(※2)。男性の部下に不快気持ちにさせない、さわやかな女性管理職を目指しましょう!
[執筆:藤崎 葉子(キャリア アドバイザー)]
【参考】
※1. 内閣府男女共同参画局『男女共同参画白書 平成25年版』「第1-5-15図 都道府県労働局雇用均等室に寄せられた職場における セクシュアル・ハラスメントの相談件数」
※2. 東京都産業労働局雇用就業部『平成20年度雇用平等ガイドブック』(平成21年3月)