働く女性が育休からスムーズに職場復帰するためには、毎年の年度の区切りである4月、それも0歳の春、遅くとも1歳の春を目指していわゆる「保活」(=保育所へ入るための活動)をしないと、待機児童になって子どもを預けられなくなる可能性が高いのが現状です。しかし、いざ子どもが生まれると、あまりの愛おしさに0歳で保育所に預けることを躊躇してしまうママも多いのではないでしょうか?
まずは職場復帰するほうが、経済的にも今後のキャリア形成の面からも自分にとっていいことだと頭では分かっていても、子どもにとってはママが必要な時期。キャリアを取るか育児をとるか、板挟みになるのも無理はありません。
そこで、今回は「0歳で預ける選択」のメリット・デメリットを考えてみたいと思います!
■ ママにとってのメリット・デメリット
まずは、ママの視点から考えてみましょう。
<メリット>
- 仕事のブランクが少なく、仕事に関わる専門知識の劣化や職場環境の変化を最小限にすることができる。
- 収入を早く復活させることができる。(育休中の育児休業給付額、月給の約5割)
- 子育ての専門知識を持った保育士に育児を分担でき、アドバイスや知識を提供してもらえる。
<デメリット>
- 子どもと離れる辛さに耐えられるか? 子どもとの信頼関係が心配。
- 祖父母まで含めた家族の賛成が得られないケースも。
以上のようなことが挙げられます。ただし、ママによっては逆に子どもと二人だけの生活のほうが辛い、仕事ができない焦燥感のほうが精神的ダメージが強いと感じる方もいるので、ママ自身の価値観を見つめ直すことが重要です!
■ 子どもにとってのメリット・デメリット
では、子どもにとってはどうでしょうか?子どもにとってはデメリットしかないと思われがちですが、子育てにいろんな人が関わることにはポジティブな面もあります。
<メリット>
- 保育士やたくさんの他の子どもたちから刺激を受け、発達に良い影響が期待できる。
- 食事面で家庭よりも多様な食材や栄養バランスの取れたメニューで食育の幅が広がる。
- 季節の行事を楽しく体験できる。
<デメリット>
- ママと過ごす時間の少な過ぎると情緒面で不安定になる子どもいる。
- 感染症に対して抵抗力や弱く、体調を頻繁に崩すケースも。
- 事故やケガなど安全面での心配がつきまとう。
食事や保育の質、安全面など、預ける保育所の環境に左右される条件も多いので、安心できる保育所であればメリット面も期待できます!
いかがでしょうか? 0歳から預けることには不安も多いかもしれませんが、後悔しないキャリア・育児を目指して、一人で悩まずにパートナーとも一緒に考え自分らしい選択をしてくださいね!
[執筆者:藤崎 葉子(キャリア アドバイザー)]