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■ 転職でワークライフバランスは叶えられる?!
20代後半の女性からよくキャリアカウンセリングで相談を受けるテーマの一つに「将来のワークライフバランスのために転職したい」という内容があります。よくよく話を聴いてみると、まだ出会ってもいないパートナーや子供のためにキャリア転換を図ろうと考えている方が多くいます。
確かに女性の人生は結婚と出産と仕事を切り離して考えることは難しいですし、両立に苦しんでいる先輩ワーキングマザーの姿を見て相談している方もいるのだと思います。
ここで一つ考えてほしいのが、転職すれば実現したいワークライフバランスは叶うのか、ということなのです。まず、そうした制度や環境の面で両立しやすい企業の求人は人気で倍率が高いということ、そしてワークライフバランスを支援する替わりに仕事での責任を果たすことの要求は高めだということを覚えておいたほうがよいでしょう。さらに人事評価の面からも転職後1年間は妊娠を避けたほうがいいのです。
■ まずは市場価値を高めることを優先して
転職するか、現職に留まって将来を考えるかですが、どちらにしてもキャリアと実績をつくって市場価値を高めることを優先することをおすすめします。
そのために、20代の女性に進言しているのは、以下の3つです。
1.ちょっと無理目のことでも手を挙げて果敢にチャレンジする
日本の女性は完璧にできないことは自信がないため、積極的に手を挙げない方が多いのですが、若いから許される失敗もあるので、果敢にチャレンジしましょう
2. たくさんの女性の先輩の多様な生き方、働き方を知り、ロールモデルを探すこと
一人に限定せすに複数の人のよいところを見習ってみましょう。社内でみつからない場合は社外の勉強会、異業種交流などで探してみてはいかがでしょうか。
3. 仕事での責任(must)を果たす
仕事での責任(must)を果たさずに、やりたい仕事(Want)のチャンスは回ってきません。仕事での責任を果たして能力を高いと上司に認められてこそ、チャンスは巡ってくるのです。
筆者の経験からも子育てで大変なのは一時のこと。ぜひ20代という人生の仕事の邁進できる時期にチャレンジして結婚、出産、子育て期でも「選べる自由」を手に入れられる能力を磨いてほしいと思います。
[執筆:小倉 環(キャリアカウンセラー) ]