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息子溺愛の母に育てられた娘、その性格傾向とは?
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息子溺愛の母に育てられた娘、その性格傾向とは?

■ 過保護な母親、自立できない息子の葛藤…映画公開で注目

今月21日、『私の、息子』という映画が公開になりました。母親の、息子に対する異常なまでの過保護ぶりが話題となり、マスコミなどでも取り上げられています。

物語は、60歳のコルネリアと30歳の息子バルブの親子関係を軸に展開します。コルネリアは息子を溺愛していますが、バルブは母親を拒絶。しかし一方で、働きもせず、母親にお金を無心する生活を続けています。ある日、バルブは交通事故で人を死なせて逮捕されますが、コルネリアは息子のためにお金とコネを使い、警察に圧力をかけるのです。

息子のためなら、大金を惜しまず、真実を捻じ曲げてでも守ろうとする母親。そんな彼女に反発するが、自立できない息子。

コルネリアのようなモンスター・マザーはどこの世界にも存在します。母娘問題カウンセリングを行っている筆者のところにも、こうした母親のもとで育った娘さんが相談に来られることもあります。

 

■ モンスター・マザーに育てられた娘は、自己評価が厳しい傾向が

これはあくまで、今までに筆者が受け持った相談ケースに限ってなのですが、息子溺愛の母親に育てられた娘達には、ある二つの傾向が見られるように思えます。一つは、男性があまり好きではない、あるいは男性と接するのが苦手なこと。もう一つは、自己評価が低いことです。

前者については、兄弟と娘に対する母親の対応が異なるため、性差について意識せざるを得ない状況で、その結果、男性に対し苦手意識をもつようになる可能性が。とくに相談者と兄弟との関係がこじれている場合は、この傾向が強いようです。また、親というよりも“女性”として息子を見ているような母親に対して抱いた嫌悪感が、男性に向けられることもあります。

後者については、息子と娘との接し方に格差をつけるような母親の言動が、娘の自尊心を低下させてしまうのです。

 

そこで、母親の心情を読み解いていくと、夫婦関係が冷めている、または母親自身が同じような仕打ちを実母から受けていたなどの背景が浮かび上がってくることがあります。相談者には、こうした状況を理解することと、並行して自己尊重を高める必要があります。

そのためには、自己肯定に関する書籍も多く出版されており、一読をお薦めしますが、対面カウンセリングの効果も大きいと言えます。そして、モンスター・マザーに興味のある方は、冒頭でご紹介した映画『私の、息子』を鑑賞してみて下さい。母親の歪んだ愛情を理解するのは難しいかもしれませんが、その心理に近づくことはできるかもしれません。

[執筆:真香(母娘問題カウンセラー)]

 

【参考】
※ 映画 『私の、息子』公式サイト

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