食欲の秋だから…と言い訳しつつ、ついつい食べ過ぎてはいませんか? 決意したダイエットはどこへ?
株式会社コナミスポーツ&ライフ「なぜ人は続かないのか? 研究所」が、20,000人調査と称して興味深い結果を発表しています(※1)。この調査において、1月時点で今年の目標として「ダイエット」を掲げた人は、2万人のうち約42.8%を占める8,556名。続いて、ダイエットという目標を同年6月時点でも継続できていた人はそのうち40.3%。つまり半数以上が、決意した半年後にはダイエットを継続できていなかったのです。ダイエット継続は、やはり難しいのでしょうか?
■ 食べたいものを我慢するのではなく、量を減らす工夫を
フード・サイコロジストとして、栄養学や心理学の観点から食生活改善のための研究を行う、コーネル大学のブライアン・ワンシンク教授によれば、ダイエットの手段として、食べたいものを我慢するのは辛いけれど、無理なく“食べる量”を減らすという方法ならコツがあるのだそうです。『クーリエ・ジャポン』の記事(※2)を参考に、無理なく食べる量を減らす技をご紹介したいと思います。
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技1. 使う食器を変える
ワンシンク教授によれば、例えば白いパスタを器に盛るとき、白い皿に乗せた場合は、黒い皿に乗せた時よりも18%多く盛ってしまうとのこと。約2割増し! 今まで白い皿を使っていた人が黒い皿に変え、量が2割ほど減っていたとしても、気が付かない人がほとんどなのだそう。人間の満腹感は、意外と曖昧なのですね。
なお、ワンシンク教授が指南する食器選びの鉄則ルールは“単色の食べ物を、反対色の皿に盛る”こと。さっそく今日から実践できそうですよね。
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技2. 「ブランド」で満足感を醸成
ワンシンク教授によれば、米国でワインの満足度を調査した際に、名産地のワインだと伝えられて飲んだ人は、名の知られていない産地のワインを飲んだ人よりも満足感が高かったのだそう。中身は同じ、安物のワインだったのに。
これはワインの話に限らず、“量”以外で満足感が満たせれば、ダイエット中だって食事を楽しめて挫折しにくくなるヒントになります。 例えば、白米は魚沼産のコシヒカリ、チキンソテーは徳島の阿波尾鶏、等々。「ブランド」を意識すると食材の価格も高めになりがちなので、そもそも必然的に量が減るのでは…? という気もしますが。もちろん、ワンシンク教授の説では、とくに高価な食材ブランドである必要はありません。
いかがでしょうか? 筆者だけかもしれませんが、「ダイエットしなくちゃ!」と決意すると、食事制限ほか我慢大会のようなモードになりがち。でも、「無理なく量を減らす工夫」という発想をもってみると、食事を楽しみつつダイエットを継続できそうな気がしませんか?
[執筆:菅野彩子]
【参考】
※1. 株式会社コナミスポーツ&ライフ『なぜ人は続かないのか?研究所』「あなたの目標続いてますか?20,000人調査」2013年7月12日発表
※2. 『クーリエ・ジャポン』「その悩みの答えは、「プロフェッショナル」が知っている。」pp.28-30 回答者:ブライアン・ワンシンク、株式会社講談社