私事ですが、昨年の夏に男児を出産し、半年弱の休業を経て仕事の現場に復帰いたしました。当コラムも今月より再開、改めてよろしくお願いいたします!
休業中の生活は、新生児期の24時間育児に、産後の身体にムチ打つ保活に、ママ友交流にと初めてづくしのオンパレードでした。「赤ちゃんが寝たらブログを更新して、ゆっくりお風呂にも入って…」と産前に描いていたことは自分でも虚しくなるほど実現できず、寝かし付けで一緒に寝落ちな日々。喜び多けれど、予想外の連続に大奮闘です。
■ フリーランスが羨ましい?
予想外といえば、ある育休中の会社員ママとの出会いで印象的な出来事がありました。きっかけは、彼女の「フリーランスが羨ましい」という発言。大好きなインテリア関係の仕事を10年も続けてきているのになぜ?と思いよくよく話を聞いてみると、職場復帰後の働き方に大きな不安があることがわかりました。
彼女は妊娠中に上司からマタニティハラスメントともいえる扱いを受けたことがきっかけで、復帰後元のように働けるかどうか不安視していました。それが「フリーランスは好きな仕事を自分でコントロールしながら働けるから羨ましいな…」という発言につながったようです。
“一寸先は闇”なフリーランスの筆者からすると、戻れる場所が約束されている会社員は逆に羨ましく感じるくらいですし、そもそも育休中のママはもっと思いきり羽を伸ばせるものだと思っていたので意表を突かれたわけです。
その後も、育休中のママたち数人とお話しましたが、彼女たちの多くが復帰に向けて焦りや不安を抱えていることがわかりました。
■ 育休中ママたちの不安とは?
- 復帰後、元のように働けるだろうか
- “浦島太郎状態”が怖い(変化についていけるか)
- そもそも保育園に入れるだろうか
- 家庭と仕事を両立していけるだろうか
- 復帰後、夫と家事や子どもの世話を協力できるだろうか
- 体力がもつだろうか
などなど。
働き方を問わず共通するお悩みもありますが、中には「同僚が働いているのに子どもと昼寝なんてしていていいのかしら」なんて罪悪感ともいえる声も。長年バリバリ働いてきた女性ほど生真面目に考えてしまったり、生活の変化に戸惑いを隠せないのかもしれません。
■ 産前、産後は生き方全体の棚卸しをするチャンス!
妊娠、出産をきっかけに女性は身と心はもちろん、人間関係や時間の使い方、仕事のスタイルもガラっと変化します。復帰というカウントダウンに翻弄されてしまうのは仕方のないことかもしれませんが、せっかくのこの機会、まずは生き方そのものに目を向けてみてはいかがでしょうか。
例えばNPO法人マドレボニータでは、産後の身体ケアのためのエクササイズと一緒に自分を見つめ想いを見える化するための「シェアリング」という時間を設けています。自分を主体に想いを口にする機会が少ないママにとって、こうした時間はとても貴重です。筆者も参加し頭がスッキリしましたよ。
いかがでしたか?
長そうで実は短い育休期間、怒濤の子育てに時間はあっという間に過ぎていきますが、人生のターニングポイントを少しでも有意義にしたいですね。働く新米ママのみなさん、一緒にがんばりましょう!
[執筆:渡辺さちこ]
【参考】
※NPO法人マドレボニータ
※写真:(c) Mauricio Jordan De Souza Coelho / 123RF.COM、本文とは関係ありません