お子さんに投資を勉強させているというご両親に逢いました。原資はお父さんが貸し、お小遣いは、それを元手に増やした分にしているそうです。とてもいい取り組みだと思います。そのメリットと、実際にやる場合の注意点を3つずつ述べましょう。
目次
■ メリット
1. 子供がいろいろなことに興味を持つ
殖やさないとお小遣いがないわけですから、どうやったら殖えるのか子供は真剣に考え始めます。株にしようか、投資信託にしようか、どんな業界にしようか、世の中がどんな時に株価が上がるのか。
あるいは、ひとつのことを突き詰めるタイプなのか、いろんなことに興味を持つタイプなのか、さまざまな才能を発揮し出すことでしょう。
2. 親も勉強を始める
子供が一生懸命勉強をするには、親が正しくサポートしてあげなければいけません。自然と親も勉強せざるを得なくなってきます。そうすると、意外とお金のこと知らなかったことに気づきます。
3. コミュニケーションが広がる
子供も親もいろんなことに興味が出てきますし、投資という共通の話題がありますから会話が増えていきます。親とコミュニケーションが取りやすいと子供に思ってもらえることは、親としても安心ですね。
■ 注意点
このように、メリットはたくさんありますが、次の点には注意しておきましょう。
1. 最初にルールを決める
実際に親のお金を使って投資をするわけですが、損を出すこともあります。その時、どこまで値下がりしたら売るとか、株や債券のバランスを変えるとか、ルールを決めておきましょう。また、一日何時間まで、いくらまで使っていいのか、などのルールも場合に応じて設定しましょう。
2. 稼いだお金の使い方も教える
幸運にもたくさんお小遣いを稼げた時、何に使うのか、なぜ使うのかなどあらかじめ子供に考えさせておかないと、浪費癖がついてしまいます。親が使い指示するのではなく、子どもに考えさせてみましょう。
3. 他の稼ぎ方も教える
投資で稼ぐことは、いろいろある稼ぐ方法の一つです。働く、権利を所有するなど様々な経験も勉強になります。アルバイトができる年になったら是非、働いて稼ぐことも体験してもらい、投資との違いを知ってもらいましょう。
このように、 子どもの頃から投資を経験することは世の中を知る最高の教育です。注意点も知ったうえで、ぜひトライしてみましょう。
[執筆:阿部理恵(ファイナンシャルプランナー&カウンセラー)]
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