現在、がんは2人に1人がかかると言われており、死亡原因のトップもがんです。そこで、がん保険を検討している人も多いのですが、安心を得ようとして「がんにならないと損」というくらいの入り過ぎにならないよう、以下の2つの事実を知っておいてください。
■ 高度先進医療を受ける人はめったにいない
がん保険に入るのは、保険がきかない高度先進医療の費用が心配だからというのが理由の一つにあるようです。しかし、高度先進医療を受ける人は2014年の統計によれば1年間に2万人強。がん罹患者約88万人の2%に過ぎません。つまり、ほとんどの人は受けない治療です。
高度先進医療とは、最新の治療法でまだ安全かどうかのデータが充分でないため、特定の病院でしか行われず、保険も適用されないという医療のことです。
がんの治療は、依然として手術、化学療法(抗がん剤)、放射線療法の3つで対処されるのがほとんどです。また、手術できれいに取れた場合は、担当医の判断にもよりますが、その後抗ガン治療することもありません。
■ 予防はかなりの確率でがんを防げる
そもそも、高度先進医療が必要になるほど放っておかなければ、必要以上に心配することはありません。がんにかかってからの防衛よりも、予防に力を入れましょう。
予防は、以下の2つでかなり効果があります。
1.体温を上げる
がんの罹患者が増えたのは低体温化が進んでいるからと言われています。体温が上がると、免疫力が増すのと、がん細胞自体が死滅するため、がんにかかりにくくなります。
体温を上げるためには、下記のようなことで改善されます。
- 1. 入浴・カイロなどで外から体を温める
- 2. 体を温める食事を摂る
- 3. 適度な運動
2.健康診断
早期のがんは健康診断で発見されることが多いです。会社勤めの方は毎年受診していると思いますが、自由業の方、主婦の方は、意識して健康診断に行きましょう。例えば大腸がんの場合、早期であれば、内視鏡で簡単に取ってしまうことも可能です。
いかがでしょうか。がんについて知っておくことは保険料の節約、健康増進にもつながります。今すぐできることもあると思いますので、ぜひ今日から取り入れてみてください。
[執筆:阿部理恵(ファイナンシャルプランナー&カウンセラー)]
【参考】
※ 国立がん研究センター「がん情報サービス」
※ 公益財団法人 生命保険文化センター「先進医療とは? どれくらい費用がかかる?」
※写真:(c) Erik Reis / 123RF.COM、本文とは関係ありません