ファイナンシャルプランナーとして活動していると、時々、「貯金って、いくらあればいいですか?」と聞かれます。答えはどれくらいなのでしょうか。考え方をお伝えします。
目次
■ 1.目安は生活費の3か月~1年分
日本FP協会では、「毎月の生活費の3か月~1年分」を目安としてあげています。つまり、毎月20万円使っている人だったら、貯金は60万~240万円しておけば、いざという時安心ということです。
■ 2.それで安心ですか?
しかし、それを聞いて、あぁなるほどと思いましたか? それで大丈夫かなって思いましたか? 上記の金額はあくまで目安です。全然貯金がなくても平気な人もいるし、10年分くらいないと心配という人もいます。
答えは、あなたの心が決めているのです。
■ 3.どうして貯金がないと不安なのでしょうか?
貯金がなくても平気という人は、解決方法を知っているという場合と、何も考えていないという場合があります。前者であればいいのですが、後者の場合は、一緒に聞いてください。
貯金がないと不安なのは、何かが起こったときに、どれくらいかかるかわからなくて、(1)足りなかったらどうしよう、(2)足りないときの解決方法がわからなくてどうしよう、の2種類があると思います。
(1) 足りなかったらどうしようを解決するには
お金が必要なことにはどんなものがあるか書き出してみましょう。普段の生活費、万が一(病気、介護、倒産など)の費用、夢・目標を叶えるための費用など、自分にとって必要だったり、起こりそうなことを想定して全部書き出してみましょう。
次に、書き出したものにどれくらいのお金が必要か調べてみましょう。調べ方がわからないときは、我々のような専門家に聞いてください。
(2) 足りないときの解決方法を知るには
次に、調べてみて足りないというときは、足りる状態にする方法を考えてみましょう。借りる、安くできる方法を調べる、収入を増やす、など意外といろんな方法を思いつきます。
解決できるとわかったら、必要以上に貯金がない不安はなくなりませんか?
不安の原因は「わからない」です。知ることで、安心感が得られます。普段から、何にどれくらいのお金が必要か、調べておきましょう。
[執筆:阿部 理恵(ファイナンシャルプランナー&カウンセラー)]
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