男女のコミュニケーションに悩む女性から、「夫婦といえども理解できない部分が多い」「性格が違いすぎる」という相談が筆者のもとに寄せられています。そこには、表現方法にも男女の違いがあるために、会話で真意が伝わりにくいという問題が浮かび上がります。
■ カラーワークによる解決方法とは?
筆者が行うワークショップでは、日々の人間関係を見つめ直すため、自分を中心に周囲の人達の個性をカラーに置き換えて考える機会も設けています。家族や大切な人、同居のペットまでを約300色が印刷された工業・デザインの「プロ用色見本帳」(※)から直感で選び、オリジナルのワークシートに配置します。多色の折り紙などでも代用できますので、タイトル画像も参考に、視点を変える機会をぜひ取り入れてみてください。
こうして出来上がるのは互いの関係性がカラーでひと目見て解る図です。母-子や兄弟などは似た色や同じ色や濃淡の同系色で揃い、気が合う、理解しやすいという傾向に。夫婦やパートナーなど血縁ではない男女の場合は反対色・補色(※2)が多く、性格が正反対のパターンです。相手を理解できない、その言動にイライラする時は、自分に足りない部分を補ってくれるはずの相手の個性が上手に作用していないのです。自分と明らかに違う反対色・補色という色に、違和感があるのでしょう。
■ 新たに創る可能性
基本となる互いの個性を把握し、無理のない範囲で相手に合わせるようにすると、次第にふたりの雰囲気はしっくりとし、「まとまりある家族」「ひとつのペア・単位」として変わっていく事も可能です。何度でも再生できる関係はカラーが奏でるハーモニーとして、互いの成長も楽しみましょう。
もうすぐ夏休みも始まりますね。帰省したら、親子、祖父母など3代に渡ってカラーに置き換え、改めて関係を眺めてみませんか? 心の距離感、意外と似ている点なども把握でき、コミュニケーションにさらに深みが増しますよ。
また日頃、苦手だと思う上司や部下の色、近づきにくい人と自分が醸し出す色を再確認すれば、今までのコミュニケーション方法に納得出来たり、新たな対処法も発見できるでしょう!
[執筆:桜井まどか(美エイジング(R)心理カウンセラー)]
【参考】
※1. 一般社団法人 日本塗料工業界(JPMA) 「色見本帳のご案内」
※2. 補色・反対色とは色相環(color circle) において正反対に位置する関係の色の組合せのこと。一例として「赤/青緑」「紫/黄緑」「黄色/青紫」など。