部下を指導しなければならない立場にいる女性管理職。時代と共に、今後ますます活躍が求められていくことでしょう。部下を指導する、育てる時にとても大切なのが、上司であるあなたが使う言葉です。相手の成長を願っていたとしても、その言葉が否定形であると、相手が受け取りにくいこともあります。そんな時にお薦めなのが、あなたの脳内自動変換機能を作動させることなのです。
■ ポジティブワードで作る信頼関係
具体的にどんなことなのか詳しくお伝えいたします。どんな上司であってもパワーポジションを持っているため、部下はあなたの言葉を一応は受け止め従うでしょう。でも心の方がそうでないこともあります。逆にこの人の言うことだから、真摯に受け止めようという時は、あなたと部下の間にゆるぎない信頼関係があるはずです。
心を開いて耳を傾けてもらうために、あなたができること。それは、まずポジティブワードを使うということです。例えばこんなふうに。
- 「仕事が遅い」 → 「仕事が丁寧で慎重だ」
- 「まわりの意見に振り回されてしまう」 → 「臨機応変に対応できる」
- 「仕事の進め方にこだわりがあり、他のやり方を受け付けない」 → 「自分のルールをきちんと持っている」
■ 子育てでも使える! 言葉がけ
このように脳内自動変換機能を作動させて、一見マイナスのことを、まずはポジティブワードに変換するのです。部下の言動をポジティブに受け止め認めること。これが最初のステップです。次のステップは、「だけど」ではなく、「だから」と続けます。
「仕事に対して自分のルールをいつもきちんと守っていますね。だから、次回はあえてBさんと一緒に仕事を進めてもらえますか。相手にも合わせることができるようになれば、今後もっと仕事のチャンスが広がりますよ」と、こんな感じです。
筆者がカウンセリングでこれを伝えると、「子育てでも使える方法ですね」とおっしゃる女性がたくさんんいらっしゃいます。相手を伸ばすための言葉は、ポジティブワードに「だから」を使うのがコツなのです。
[執筆:高橋 雅美(心理カウンセラー)]
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