「出産、子育てで一時的に仕事をやめたけれど、そろそろ仕事に復帰したい」そう思う子育てママ。筆者も数多くの女性のサポートをしてきましたが、今回は、そんなママの就職が上手く行くための最初のポイントについてご紹介します。
■ 自分のできること、得意なことを整理する
まず、ぜひお勧めしたいのは、あなたの“思い込み”はとりあえず脇に置いておくことです。一旦仕事を辞めた人に多いのが「ずっと前の仕事の経験なんかもう使えない」「この年齢で子供がいると仕事を見つけるのは難しい」という言葉。
ですが、このような思い込みはひとまず頭の中から手放しましょう。そんなことを思っていても、何も始まりません。“できないこと”よりも“できること”にフォーカスしましょう。
ずっと前の仕事の経験や、アルバイト、パートタイムの経験でも構いません。
- 頑張って取り組んできたこと
- 工夫し、努力したこと
- 自分から提案、改善したこと
- 最初はできなかったことができるようになったこと
- 大変だったことを乗り越えたこと
これらについて、具体的に詳しく書き出してみましょう。「こんな経験は、希望している職種と全然違うから役に立たたない」という考えは脇に置いておいてくださいね。どんな仕事の経験でも、頑張ってきたことは書き出して整理しましょう。
■ 補強する部分に気づき行動する
整理した後、あなたの希望する仕事に向けて、もっと補強したほうがいい部分について考えてみましょう。希望する仕事は、以前の仕事と全く同じ職種ですか? それとも違う職種ですか? もし、事務職を希望するのであれば、あなたのPCスキルのレベルはどのぐらいでしょうか?
経理職なら簿記の知識、介護職なら介護の資格など、それぞれの職種に活かせる内容について勉強すると、全く未経験で何の知識もないより就職に役立ちます。
現在、多くの人を対象にした職業訓練が、国・都道府県などの自治体主催で様々に組まれています。情報を調べて、多額の費用を出さなくても専門スキルを学べる制度を活用してみるのも近道でしょう。事務職希望の人は、自宅のPCでWordやEcxelを速く入力できるよう問題集を練習し、自信をつけるだけでも違ってきます。キャリアコンサルティングで相談してみるのも役に立ちます。
「ブランクがあるから何もできない」と嘆いているのではなく、行動することで“できること”を増やしていくことが重要なのです。
[執筆:渡部 幸(コーチ/キャリアコンサルタント)]
※写真:【Tig.】Tokyo image groups / PIXTA、本文とは関係ありません