最近は企業の女性研修においても、お子さんが小学校へあがる年齢になってきている方が、以前よりだいぶ増えてきました。筆者の娘も来春に小学校入学ということで、色々と準備が始まっています。
保育園生活から小学校生活へ切り替わるところで、新たに親の前に立ちはだかるのが世に言う「小1の壁」。いったいどんな壁が待っているのでしょうか?
今年出版された本『「小1のカベ」に勝つ』(※)によれば、主な壁は5つあると紹介されています。
- 1. 学童保育の不足
- 2. 学童保育が早く終わる
- 3. 家庭での時間がどうしても必要(翌日の準備など)
- 4. 小学校ショック(生活全体の違いや親に求められることの違いなど)
- 5. 放課後の居場所の質への不安
筆者の周囲でもよく話題にあがるのが、(2)の学童の終了時間。保育園と違って、延長という概念が無く、どの自治体でも18時~18時半には終了というところが多いのです。そのため、費用面ではかな負担が増えますが、民間の学童サービスをメインにするご家庭も少なくありません。
■ 就学前にも準備は必要!
小学校入学への準備は、保育園時代から既に始まります。
例えば……
- 民間の学童を希望する場合は、事前に申し込みやプレクラスへの参加が始まる。
- 小学校入学前の健康診断や学童の申込手続き・説明会等が始まる。
- 学童は、入学式前から利用できるところもあるが、給食は4月中旬過ぎにスタートのところが多いため当初はお弁当作りが必要。
特に学校関係の行事は、基本的に平日の日中に親が行かなければならないため、行政からの通知書やホームページでスケジュールをよくチェックすることが大事です。その地域ごとに、いつの時期にどんな対応が必要かを、同じ小学校に入学を予定するママ友や、上のお子さんが同じ小学校に行っている方の情報は非常に有効です!
■ 体験談に見る意外な落とし穴
小学校というと、子どももかなり大きくなるからと高をくくっていると意外な落とし穴に遭遇することも。筆者の身近で発生した先輩ママ達の経験談をご紹介します。
- 朝の登校可能時間が意外と遅く、親が朝早く家を出ることができない。
- 子どもだけの登校が恐いと言って、夏前くらいまで送りをすることになった。
- 環境の変化にストレスを感じ、じんましんが出た。
- 学校からのプリント類に目を通しきれない。
些細なことかもしれませんが、こうしたことが積もり積もって壁となるのかもしれませんね。
いかがでしょうか? 子どもの性格や学校の環境によって様々なケースがあると思いますが、生活環境の変化全体が壁となるのでしょうね。ある程度は、何らかのトラブルが起きるものと考え大きく構えていきたいものです。
[執筆:藤崎 葉子(キャリア アドバイザー)]
【参考】
※保育園を考える親の会編著(2015)『「小1のカベ」に勝つ』実務教育出版
※ 児童福祉法では「保育所」の表記が本来の名称ですが、一般的ではないため、本記事では「保育園」と記載しています。
※写真:seAsOw / PIXTA、本文とは関係ありません